就職活動を進めていく中でグローバルに働いてみたいと言う願望をお持ちの方もいるのではないでしょうか。ただしグローバルに働くと言っても様々な方法があります。今回取り上げるのは海外との貿易において長距離の運搬を担当し、日本の産業を支えている海運業界です。

例えば日本の主要産業である自動車産業もこの海軍業界がなければ海外へ輸出入することができず、ここまで発展しなかったと言われています。
世界を舞台に活躍することや日本の貿易を支えていると言う重要な役割であることからこの業界を目指している人も多いのではないでしょうか。今回は海運業界にフォーカスを当ててこれからの動向や現状について説明していきます。

海運業界の現状(特徴、市場規模、課題等)

海運業界は市場規模がとても大きく他の業界とも比べても大きい方だといえます。
しかし労働者数は他の業界と比べて、少人数であり労働者は10,000人にも及びません。少人数で大きな市場を動かしている業界だといえます。

そんな海運業界ですが、さまざまな課題や問題を抱えているのも事実です。例えば、世界中で環境問題やエコなどが重要視されている現代社会ですが、海運業界もその影響を受けています。しかし一方で環境面に配慮しすぎて競争力が維持できなくなることはビジネスとして成り立たなくなってしまうため避けたいところであります。海運業界として便利な性能と環境や省エネに対する性能、どちらも兼ね備えた機材の開発や導入を進めていく必要があります。

また、海運業界では各社の競争が激化しつつあり、コスト削減なども進められています。しかしその結果労働者への負担が増加するそのせいもあります。比較的給料なども良いとされている海運業界ですが価格競争や値下げの激化等によって海運業界の労働者の負担が増加する事は避けなければいけません。
さらに、海運業界は海外との貿易にも影響するため、景気の波を受けやすい業界だと言われています。日本からの輸出や海外からの輸入が減ってしまうとその分船が余ってしまって役目がなくなってしまいます逆に好景気になればなるほど、頻繁に仕事が入ってくるため海運業もとても盛り上がります。安定感がないというのが課題となっており、自己資本率を高めに保つというのが必要とされています。

海運業界 売上企業ランキング 

海運業界の企業はあまり世の中には広まっていません。というのもいくつかの企業だけで海運業界全体の市場規模の約9割を占めてしまうからです。
その企業というのが日本郵船、商船三井、川崎汽船の3つの企業です。
業績ランキングで言うと、日本郵船の売り上げが最も高くシェア率で言うと約40%を占めています。次に商船三井が来ます。商船三井は市場の約30%を占めており、こちらも業界の中では大きな企業と言えるでしょう。3番目に川崎汽船が来ます。3番目といえど、売上高は1兆円を超えており、他の業界の中堅企業よりかは設けています。この3つの企業がこの業界のトップを占めており、就職希望者も多い企業となっています。

「海運業界で働く」とは

海運業界で働くといっても、業務もそれぞれ違ってきます。
大きく分けて陸上職海上職の2つに分かれます。

陸上職は主に事務系技術系の教務に分かれており、事務系では運行管理や海路の管理、海外とのやり取りで運行状況把握したり、運行の日程を決めたりする仕事です。商社やメーカーなどとも運搬物のやりとりをしますが、この営業なども事務系に入ります。技術職では主に造船の計画等を行ったり、新技術の導入試験なども行う事になります。船の手入れや効率よくものを運ぶにはどうすれば良いかなどを考え、技術を使い形にするのが仕事です。

一方で海上職はその言葉の通り、海の上や船の上で仕事をする航海士や機関士などの仕事です。実際に船に乗り、事務職のサポートの上で船を進めます。航海士や機関士の資格が求められるので専門の高校や大学を卒業した人がなることが多いようです。

一概に海運業界といっても、関わり方は様々な方法があるため、海の上で働きたい人だったり、世界経済に関わりたいと言う人も海運業界では活躍できるかと思います。陸上職と海上職、どちらの職についてもやりがいは大いにある仕事かと思います。

気になる年収は?

就職の判断材料となる年収ですが、海運業界は商社業界と似ており、国際的で規模の大きい仕事が多いのが特徴のため、年収も高いと期待する大学生も多いはずです。実際どうなのかと言われると確かに年収は高い方かと思います。

業界シェア率が1番高いと言われている日本郵船でも10,000,000を超えます。しかしこの数字だけ見ると意外と低いと言う印象をうけた学生もいるかと思います。しかし商社に比べ海運業界は平均年齢が低く勤続年数も短いです。そのため平均年齢が30代後半と若めなのですが年収はこれほどもらえると認識してほしいです。

しかし、海に出たりするため、リスクもある仕事であることは変わりありません。
そのため、商社より年収が良い企業も中にはあるようです。その分、業界大手の企業に就職するのはかなり難関と言われているので、しっかり勉強して挑む必要があります。
また、企業自体の売り上げも景気によって左右されることが多いので、決してこの数値が安定しているわけではありません。なので、年収が大きく変動したり、採用人数が大きく変わったりする年度もあるようです。

採用される志望動機のポイントとは?

あまり有名でもない海運業界ですが、マイナーが故にどんな人材が求められているのかというのがあまり明確になっていなかったり、学生に知られていないと言うパターンが多くあります。そこで志望動機欄に書いたら良いポイントをいくつか紹介します。

まず責任感や実行力があることをアピールしましょう。海運業界は少数精鋭で働くことが多いため、一人一人の仕事が責任重大です。そのため、物事をやり遂げる人実行力や責任を担う責任感が大切だとされています。大学の生活なので自分がやり遂げた経験を話せるようにしておくと良いでしょう。

次に国際性をアピールする話題があれば良いです。海外とのやりとりもとても多い業界のため、英語力や留学など、自分の国際性をアピールできるものがあればより良いかと思います。

最後になぜ海運業界に就職しようと思ったのかを説明できるようにしておく必要があります。商社とほぼほぼ変わらないことをやっているのが海運業界です。商社と海運業界の自分なりの違いを見つけ、志望動機に織り込んでおくと良いかと思います。

まとめ

今回は海運業界について説明していきましたが、海運業界で働きたいのであればそれなりの覚悟と知識が必要となりそうです。
もちろんその分待遇も良いですが、どの職種でも英語は必須であったり、世界経済に左右されやすい業界であるため、安定して毎年就職者が出ると言うわけではありません。
また、海外赴任なども可能性としてあるため海外で暮らせるような能力も身に付けてなくてはいけません。しかし、日本の経済を回し海外とも関われるという夢のある仕事かと思います。倍率も高いため、海運業界に勤めたいと思っているのであれば、しっかりと面接対策や情報収集などは怠らないようにして就職活動に挑みましょう。