ES・面接で落ちるありがちなNG志望動機がある?!
就活において、ES・面接の際に必要なのが志望動機。どの企業でも必ずと言っていいほど書く項目があったり、面接時に聞かれたりするものです。就活生の本気度やマッチングを図るために、企業は志望動機に特に注目しています。「人それぞれ動機は違うのだから正直に言えばいいのでは」と思うかもしれませんが、実際は伝えても評価されない志望動機が存在します。素直に思ったことを伝えるだけでは、選考においての評価には繋がらない場合があるのです。ESや面接でなかなか結果が出ない人は、志望動機を見つめ直す必要があるのかもしれません。これから志望動機を考えるという人も、NGな志望動機にはどのようなものがあるのかを確認することで、ESや面接対策に活かしていきましょう。
(1)どこにでも言えるような理由になっている
誰もが書いてしまいがちな志望動機がこれです。「○○の仕事がしたくて…」や「御社の企業理念に共感し…」「社風を魅力に感じまして…」というフレーズは、どこにでも使いまわせると思いませんか?
志望動機で大切なのは、なぜその会社を受けたかを納得させられるかどうかです。便利な言い回しやテンプレートのような表現は、企業からしたら聞き飽きていて、興味を持ちにくいのでNGです。
志望動機が漠然としていることは、企業研究が足りないと感じられることや、他社でもいいのでは?自社である必要はないだろうと感じられたりします。
伝えたい志望動機があるのなら、きちんとその企業に対して思いが伝わる表現を心掛けましょう。
(2)会社を勉強の場だと思っている
成長・スキルアップに対する意欲を見せるのは悪いことではありませんが、伝え方によっては「会社に何しに来るの?」と思われる場合もあります。
たとえば「研修を通じてスキルを身につけたいと思います」や「自己成長をテーマに掲げて日々学んでいきたいです」といった志望動機を、企業が魅力に感じることはありません。なぜなら、企業からしてみれば社員がスキルを身につけることや成長していくのは当たり前で、その上で会社に何をもたらしてくれるのかが重要なのです。
企業は毎月給料を払ってみなさんを雇うことになります。社員には売上アップに貢献してほしいわけで、学生気分で自分のスキルを磨くことばかりを目標にしている人は困りますよね。確かに会社の採用ページには「イチから丁寧にお教えします」や「3ヶ月間の研修が魅力です」といったことが書いてあります。でもそれは「入り口のハードルは高くないですよ」と伝えているだけで、「どうぞ学びに来てください」ではないのです。「会社でいろいろ学びたい=やる気があります」のアピールになると考えている学生が多いのですが、実際は与えられたことを一生懸命やるだけの受け身の人に見えてしまうでしょう。
学ぶ意欲や成長する意欲を見せたいのであれば、NGポイントを踏まえて、その結果企業に何を与えるのか、成長してどう貢献していくのかまで伝えてみてください。
(3)待遇ばかり求めているように見える
「給料」「残業」「休み」などの待遇面を志望動機にするのはNGです。
待遇面は働く上で誰もが気にすることではあるのですが、「毎日定時で帰れる上に、賞与も年に3回出るということから御社の安定性が伺えて…」という話をする人からはあまり働く意欲が感じられません。仕事よりもプライベートを楽しみたい人であっても、正直に言いすぎると面接官に振り向いてもらえないでしょう。
もしそういった点を伝えたいのであれば、「長く働いていける環境が整っていると感じました」などの表現に留めておきましょう。ただ、選考が進んでいき、待遇面について質問できるタイミングがあれば聞いておくと良いと思います。まともな企業であれば嫌な顔せずに教えてくれます。
(4)表面的な実績のアピールに終始している
「サークル長を経験し、アルバイトは3年間続けています」「海外留学を経験しています」「インターンを5社経験しています」など、アピールポイントを自分なりに見つけてきたことはわかるのですが、やってきたことや数字だけ見せられても何ができるのかまではわかりません。
せっかくアピールできることがあるのならば、その経験の中で頑張ったことは何か、そもそもなぜチャレンジしたのか、経験を活かして入社後にどんなことができるのかまで具体的に伝えてみましょう。自分の中で伝えたいイメージがあっても、それは言葉にしないと伝わりません。
(5)消費者目線の理由になっている
メーカーやサービス業の企業への志望動機にありがちなNG例として、よかれと思ってついやってしまいがちなのが、消費者目線での評価を伝えるだけで終わることです。簡単に言うと「ファンなのです!」ということが志望動機になってしまっているのです。
志望企業の商品やサービスが好きなことは良いことだと思います。志望動機の一つになるでしょう。しかし、入社したらファンでいるだけではいけなくて、ファンを作る側に回らなければいけません。「営業先を拡げられるか」「商品の魅力を磨いていけるか」「新たなサービスを生み出していけるか」など、企業や職種によって求められることは変わってきますが、社員には発展に貢献してもらいたいわけです。「この商品がすごく好きで毎日使っています」という人には、どうぞこれからも使ってくださいね、と思うのが採用活動の場です。志望動機にするのであれば、好きであることを入社後にどう活かしていきたいかまで考えてみてください。
(6)注目しているポイントが仕事内容から離れている
企業研究を進めていくと「環境問題への対策」や「CSR活動」など、志望企業の社会貢献に関する取り組みを見つけることがあると思います。「これはコアな情報を見つけたぞ!」と意気込んで、「御社で環境への対策に取り組みたいです」といった志望理由にしても、それはNGポイントです。なぜならその取り組みは、企業からしてみれば事業を展開していく上での一つの事柄であって、環境への取り組みをメインに活動しているわけではないからです。
まず取り組んでもらいたいのはメインとなる事業を発展させることです。メーカーであれば商品をつくることがメインであり、工場の環境対策は事業に付随する活動ですよね。なので、環境に貢献することが一番の目的である団体や仕事ではない限り、通用しない志望動機になってしまいます。このように、いろいろ調べて見つけたことや共感した部分があった場合、企業がそのポイントをどの程度重視しているのかを考えて、志望動機にしていいかどうか見極めていきましょう。
まとめ
就活で多く見られる志望動機のNGポイントを6つ挙げました。いつの間にかNGポイントと同じことをしていた、ということにならないように注意していきましょう。上記の他にも「御社からスカウトメールが届いたので受けてみました」というような、必要とされたから受けてあげましたよという態度の学生や、「ただ家から通いやすいので」という学生もいるのだとか。せっかく来てくれた人でも、特に志望動機もない状態では選考の対象になりません。
企業が注目してほしいのは会社の事業や仕事内容であり、マッチングや意欲を重視して選考するためにも「なぜこの会社なのか」を聞きたいのです。待遇や安定性などは気になるところではありますが、その志望動機では働く意欲は伝わりにくいですよね。それよりも、その会社でしかできない仕事、将来を見据えた活躍などに焦点を当ててみてはいかがでしょうか。ぜひ志望動機を考える際の参考にしてみてください。