名刺を持っている就活生を見て、自分も名刺を作るほうがよい?と、考えてしまう場合もあります。ここでは名刺の必要性や、作成する際の注意点、名刺交換のマナーをお伝えします。
1.インターンや就活に名刺は必要?
履歴書やエントリーシートなど、面接では書類準備だけでも時間がかかります。その上に、最近では就活用の名刺も持つ就活生もいて、焦ってしまう状況も。しかし焦りから準備するのは禁物です。大切なことは、名刺の必要性を検討し、どのような効果が期待できるのかを考えることです。必要かどうかを先に述べると、基本的に不要といえます。
ではここ最近でなぜ、名刺を準備する就活生がいるのでしょうか。それは、企業が積極的にインターンを募集するなど、就職前でも就活生が企業の担当者や、重役などと会える機会が増えたことも一因です。就活中に企業の担当者から名刺をもらう機会が増え、自分も名刺交換できるように準備しておこうと考える就活生も多くなってきました。
また、SNSなどで就活生向けのイベントやセミナーに行けば、積極的に他の就活生と情報交換する機会もできます。このように、同じ志を持つ仲間と、気軽に会える社会になっているからこそ、就活生の間で名刺の必要性が考えられているといえます。しかし先ほどもお伝えしましたが、基本的には名刺がなくても大丈夫です。面接の結果に影響が出るわけでもありません。とはいうものの、名刺を持つとどんな特徴があるのか、事前に確認しておき、必要性が出てきたら作ることも可能です。次から名刺のメリットやデメリットをご紹介していきますので、参考にしてください。
2.インターン・就活で名刺を持つことのメリット&デメリット
2-1.メリットはスムーズな自己紹介
名刺を持つメリットを、3つあげます。
1.セミナーなどで、担当者と連絡先の交換ができる
2.面接の担当者に、後日お礼を伝えられる
3.別の就活生に覚えてもらうことができ、情報交換ができる
それぞれの内容を見ていくと、まず1の企業の担当者との連絡先の交換は、就活生が名刺を持つ最大のメリットになります。直接の連絡先が分かれば、担当者に自分をPRするチャンスも増えます。2の担当者にお礼ができる点も、マナーがしっかりした就活生というイメージを与えることができ、好印象につながります。ただし名刺だけで合否に影響が出るとは考えにくいでしょう。名刺交換ができても、以前と変わらず面接が勝負であることは忘れてはなりません。さらに就活中に、他の大学の就活生とも知り合いになる機会も増えるとなると、名刺は情報交換の便利なツールになります。メリットを知れば、持っていないと損?と思いがちですが、デメリットもあります。次はデメリットについても見ていきましょう。
2-2.デメリットは個人情報を渡すリスク有
デメリットには以下3つがあります。
1.SNSも含めた個人情報がわかってしまう
2.電話の応対しだいでは悪印象になる
3.書かれている内容によって印象を下げてしまう
最大のデメリットは、個人情報がわかってしまうことです。就活でよいイメージを与えられても、企業の担当者が万が一SNSをチェックしていたとしたらどうでしょう。自信を持って見てもらえるような内容を掲載しているでしょうか。就活にふさわしくないと思われる内容は、名刺を作る前に、SNSを整理しておく必要があります。また、名刺には電話番号などを表記すると思われますが、企業の担当者が電話をかけてきた際、面接のようにしっかりした応対ができなければ印象を悪くする恐れがあります。「面接では元気が良かったのに・・・」など、面接時の応対とギャップがありすぎるのも好ましくありません。
さらに、見よう見まねで名刺を作った結果、自分に合わない名刺で印象を下げてしまう恐れもあります。名刺を作るなら、就活生としてふさわしい名刺がベストといえます。デメリットも踏まえたうえで、やっぱり名刺を作ってみたいという人は、次からご紹介する名刺の作り方をおさえていきましょう。
3.名刺はどう作る?またインターン・就活にベストなデザインとは?
名刺は、2パターンを用意しておくと安心です。1つは会社用、もう1つはプライベート用です。プライベート用は、就活セミナーなどで知り合った就活生との交流を目的として渡すものです。会社用・プライベート用それぞれで、名刺に共通して掲載する内容は、氏名・連絡先・大学名・学部学科です。連絡先は、電話番号とメールアドレスです。住所は個人情報が特定されてしまう内容ですので、表記する際は細心の注意を払ってください。履歴書には住所を書かなければならないため、応募先企業の担当者なら履歴書を確認するはずです。プライベートならスマホ経由で連絡を取ることも多いため、住所が必要になる機会はほとんどありません。そのため、あえて載せなくても構いません。
次に、デザインについて考えていきます。結論からいうと、会社用はビジネス風(地味め)、プライベート用は個性的なデザインでも構いません。会社用では、企業の風土に合ったデザインが好印象で、パッと見て氏名など必要な内容がスグにわかる名刺が好まれます。またデザインよりも、中身が重視されますので、自分を表すキャッチコピーを添えるとよいでしょう。情報を盛り込みすぎて、ごちゃごちゃしないように注意してください。一方で同世代の就活生に渡す名刺は、多少オリジナリティに富んでいるほうが、相手から親近感を持たれるメリットがあります。好きなデザインや加工で、仲間の輪を広げていきましょう。名刺を作るときに大切なことは、目的に合った名刺づくりをすることです。
さて、名刺を作ったらいよいよ渡す時がやってきます。どんなふうに渡したらよいのかも、チェックしていきましょう。
4.インターン・就活時の名刺交換におけるマナーやポイントとは
4-1.渡す時のポイント
就活生との名刺交換を、積極的に求める企業はほとんどありません。名刺交換をしたいなら、自分から「名刺交換をさせていただくことは可能でしょうか」と申し出るのがマナーです。社会人でも名刺交換は、立場が下の者から先に名乗り出るのが一般的。万が一、名刺交換はNGと言われてしまったら、無理に交換する必要はありません。名刺交換の際、担当者が複数の場合は、役職が高いと思われる方から名刺交換をします。なお名刺を渡す際は、名前や大学名などをはっきりと名乗り、笑顔で渡すのもポイントです。名刺を立派に作っても、渡し方1つで印象が変わってしまうこともあるからです。
4-2.受け取る時のポイント
相手の名刺を受け取る時は、「頂戴いたします」とひとこと添えて受け取ります。基本は立場が下の者から渡すものの、インターンでは思わぬタイミングで担当者から名刺をもらうこともあると思います。その際は相手の名刺を受け取ってから、「申し遅れました。私は〇〇と申します」と言って、自分の名刺を差し出すのがマナーです。机を挟まず、相手としっかり向き合って交換しましょう。緊張してマナーを忘れてしまった!という場合でも焦らず、笑顔と元気の良さで、就活生らしい応対を心がけてください。
5.最後に
インターンや就活では名刺がなくても大丈夫ですが、あえて持つ選択をした場合はデメリットも知った上で活用しましょう。名刺があれば、個人的な連絡先がわかりますので、インターンでお世話になったお礼など、企業の担当者にメールで改めて伝えることができます。また、応募先企業の名刺、気になる会社の名刺、就活仲間など、どんどん名刺が増えていくこともあります。名刺ホルダーに入れて整理しておきましょう。帰宅後に名刺の裏に交換した日付、会話などを簡単に書いておくと忘れません。就活生どうしでも後日、名刺交換をしていただいたお礼などを入れれば、名刺交換だけに終わらず新たな人間関係ができるケースも多いです。必要があれば注意点を考慮の上、名刺を作ってみましょう。