(目次)
・基本的なインターン/インターンシップのESの書き方
・パターン別のインターン/インターンシップのESの書き方
・インターン/インターンシップのESを作成する際の基本的なポイント
・インターン/インターンシップのESを書くコツ
・インターン/インターンシップのESを書く際に注意すること

■基本的なインターンのESの書き方

ES(エントリーシート)は、インターンの最初の関門です。面接で直接採用担当者にアピールするためには、まずESを通過する必要があります。しかし、ESを通過できないために、面接にどうしても進めないような人も多くいるでしょう。ここでは、基本的なインターンの選考を通過するESの書き方についてご紹介しましょう。


●ESの外観を整える

・文字は読みやすいものにする
いかにESの内容がすばらしいものでも、ぎっしりと小さな文字で書いていたり、乱雑に汚い字で書いていると、読む前から採用担当者もうんざりします。まず、第一に読んでもらうことを考慮して、文字は丁寧に適切な大きさで書くように注意しましょう。

・欄の全てを埋める
ESを通過するためには、最低でも欄の全てを埋めることが必要です。
設問が文章で答える場合は、9割以上書く欄が埋まっていることが目安の一つになります。
まだ卒論のテーマが決まっていない場合は、考えているものを書いておきましょう。

●ESの内容を整える

・基本的な内容を確認する
ESの場合には、質問事項として志望動機と自己PRが必ずと言ってもいいくらい聞かれます。このような質問を通じて会社が把握したいのは、どのような人であるか、自社に本当に興味があるか、企業研究をしっかりしているか、会社に入った後に貢献してくれるか、ということです。このような会社の意図に対応するには、ESに次にご紹介するような項目を全て書くことが必要です。志望動機としては、会社を志望する理由、志望する理由のベースになる経験、他の会社ではなく自社を選んだ具体的な理由、どのような形で自分が会社に貢献できるか、ということが挙げられます。自己PRとしては、自分の長所・強み、具体的にこれを証明するエピソード、この強みをどのように自社で活かすか、ということが挙げられます。

・具体的な内容にする
ここでは、2つのエピソードについてご紹介しましょう。
「初代の合唱サークルの幹事として、多くの部員を自分が幹事の1年間に獲得して、大きくサークルとして成長させました。」
「初代の合唱サークルの幹事として、サークルが成長するために注力しました。学内でのパフォーマンスを部員を勧誘するために四半期ごとに行うなど、PRを効果的に行うことによって、初めは部員が5人しかいませんでしたが76人までにしました。」
このエピソードの2つは、同じ結論ですが、全く与えるイメージが違います。最初のエピソードは漠然としていますが、後のエピソードはその人の能力や努力が具体的な数値によって伝わります。エピソードとして具体的なものは、インターン先の採用担当者の心にも非常に響くでしょう。

・文章は読みやすくする
インターン先の採用担当者が読みやすいESにするには、丁寧さや文字の大きさなどの外観の工夫にプラスして、内容が読みやすいことも大切になります。例えば、ESにおいて、一つの文章が長すぎる、回りくどい表現である、時間が結論に行き着くまでにかかる、というような場合は、もう一度文章を見直すことが必要です。このような文章は、具体的にどのようなものか2つの文章についてご紹介しましょう。
「力を入れて大学時代に私が取り組んだのは、新しく1年生のときにできた友達に誘われて参加したサークルで最初に経験するようになり、サークルメンバーの中心にその後も立って続けて活動するようになったサーフィンです。」
「サーフィンサークルの活動に、大学時代に私は力を入れました。経験が全くなかったため、心配しながら入部しましたが、欠かさないで週に2回のトレーニングに参加して、波乗りの素晴らしさを半年後に味わうことができました。そして、3回生の時には、中心メンバーとして最初の試みのサーフィンイベントを、六大学合同で行うことを成功させました。」
この2つの文章を比べてみると、後の文章は非常に読みやすいことが分かるでしょう。

インターンシップ徹底対策【受かるためのESと面接のやり方】

■パターン別のインターンのESの書き方

●浅い志望動機のパターン

志望動機は、最もESの中において大切なものです。インターン先の採用担当者は、志望動機を想像している以上に重要視しています。志望動機として、インターンについての参考書を見本にしたようなものや、十分に会社のことを調査していないものは、すぐにインターン先の採用担当者に分かってしまいます。逆に言うと、志望動機として、オリジナルの視点や企業研究を詳しく行ったものを準備することによって、別のインターン生を大きくリードすることができます。志望動機のポイントとしては、ストーリーを1本作る、魅力があると考えたこと、エピソードは具体名・数値で書く、入社した後にどのように学生時代の経験が活かせるか十分にビジョンを練る、ことが挙げられます。

●当然のことのみ書いているパターン

一生懸命に努力した経験を書いても反応が良くない、というような場合は、当然すぎるエピソードの可能性があります。自分では非常に努力した経験の場合でも、当然の行動とインターン先の採用担当者にとってはなるかもしれません。インターン先の採用担当者から見て、エピソードとして素晴らしい学生である、努力する学生であると考えてくれるようなものを書くには、大切なことは第三者に確認してもらうことです。客観的な見方をして、自己満足にならないようにしましょう。志望動機のポイントとしては、自分の経験を社会人の視点で見つめる、重要視するのは主観的なことではなくて客観的なことである、どの程度成長したかをスタートする地点を設けてアピールする、ことが挙げられます。

●自分をアピールすることができないパターン

自己PRの目的は、自分を志望する会社にアピールすることです。では、アピールをどのようにすると、「この人にぜひ自社に入って欲しい」「一緒にこの人と仕事をしたい」とインターン先の採用担当者が考えてくれるのでしょうか?多くのインターン生が失敗するミスは、「自分の強みや長所を書くと自己PRになる」ということです。自分の強みを書くと、確かにインターン先の採用担当者が魅力をその内容に感じた場合は、選考を通過するでしょう。
しかし、再度ここで十分に考えてみましょう。ESには、ほとんどの人が強みや長所を書いています。非常に多くのインターン生の中においてリードするためには、自分の強みや長所をアピールするのみでなく、どのように志望する会社で自分の強みを具体的に活かせるか、ということまで昇華させる必要があります。自己PRのポイントとしては、自分の強みをアピールするのみではいけない、会社に入った後に自分の強みをどのようなことに活かせるか、どのようなことをしたいか具体的に書く、ことが挙げられます。ここでは、パターン別に通過するESを書くポイントについてご紹介しました。ESを書く際には、ここでご紹介したようなことはいずれも譲れないポイントです。ここでご紹介したESと自分が書いたESを比べて、どのようなところが不足しているかをぜひ探してみましょう。そして、不足しているところが分かれば、書き直しを次に行いましょう。この作業は、何週間も一人で努力するのではなく、他の人に見てもらって、しっかりとその意見を聞き入れることが実際には最も大切です。客観的に他の人に見てもらうことによって、自分だけでは分からなかったような必要な前提が結論を導くために不足していることや、あまり魅力がないエピソードなどが分かるため、ESのレベルは非常にアップします。自分で出口がなかなか見えない迷路に入る前に、素直な意見を身近な兄弟や親、OGやOBなどにもらうことが、最もESを見直すための早道でしょう。

■インターンのESを作成する際の基本的なポイント

インターンでは多くの人が応募するため、会社によっては書類選考を行う場合もあります。この場合は、ESの提出が必要な場合があります。ここでは、インターンのESを作成する際の基本的なポイントについてご紹介しましょう。

●書く際の心構え

書く際の心構えとしては、
・とにかく下手でも丁寧に書く
・略字にしないで脱字や誤字に注意する
・書く際は黒色の万年筆あるいはボールペンを使う
・修正液は使わない
・書く欄はできる限り空欄を避ける
・できる限り枠内に書く
・インターン先が要求している人材を把握する
・インターン先の会社向けに志望動機を具体的に書く
ことが挙げられます。

●基本情報を書く方法

日付は、提出する当日あるいは前日のものを書き、全体の書類で和暦あるいは西暦で統一します。
写真は、いいイメージを与える表情、清潔感がある服装のもので、学校名と名前を顔写真の裏に書きます。また、書き損じた場合も考慮して、最後に写真は貼ります。
名前は、「ふりがな」と指定されている場合はひらがなで書き、「フリガナ」と指定されている場合はカタカナで書きます。
年齢は書類を送る際のものを書き、生年月日は全体の書類で和暦あるいは西暦で統一します。
住所は、省略しないで都道府県から書き、忘れないでマンション名なども書きます。
電話番号は、連絡が日中によく取れるものを書き、自宅に固定電話がなければ、携帯電話だけでも問題ありません。
印鑑は、滲んだり、逆になったりするために初めに押して、朱肉を使います。
学歴は、中学入学から書き、正式名称で学校名は書きます。例えば、「高校」のように省略しないで「高等学校」と書きます。
卒業する見込み年度が分っていれば書きます。
入学年度などは和暦でも西暦でも問題ありませんが、いずれかで統一します。
職歴は、アルバイトは含まれません。

●自己PRを書く方法

初めに結論は書きます。例えば、私はどのような人か、私はどのような長所があるか、などというようなインターン先の採用担当者が最も把握したい情報を初めに書きます。行動に至った背景を明確にします。事実だけを並べるのでなく、そのような行動にどうして至ったか、というように自分の価値観や考えを書きます。このところの文章も、論理的なものにすることが必要です。説得力を持たせるために、結論の裏付けになる成果や経験を書きます。アピールすることを裏付けするために、具体的な成果や経験を書きます。論理的な文章で、相手を納得させる必要があります。経験から学んだり得たりしたことを書くことによって、付加価値をそのエピソードに与えられます。読む人のことを考えて、読みやすいように改行して、文章量は適度なものにします。特に、文字数が規定されていなければ、限度としては400文字~500文字にします。かぎカッコでキーワードをくくったり、箇条書きしたり、改行したりするなど、見やすさも考えます。文体は、「である」調あるいは「ですます」調で統一します。学生言葉や話し言葉は駄目です。

●志望動機を書く方法

志望動機を書く方法としては、
・インターン先の会社が要求している人材を把握しているか
・強みを掴んでおり、インターン先の会社への強い思いがあるか
・インターン先の会社に参加したい意欲があるか
・自分の言葉で自分自身の考えを表しているか
・裏付けになる具体的なエピソードが含まれているか
・一貫性が書いた内容にあるか
が挙げられます。

●提出する前に確認する事項

提出する前に確認する事項としては、
・脱字や誤字はないか
・フリガナを書いているか
・学校名・名前を顔写真の裏に書いたか
・しっかりと写真は貼ったか
・押印しているか
・省略しないで住所名、学校名などを書いているか
・入学年月・卒業年月は間違いないか
・面接する準備のためにESなどの写しを残しているか
が挙げられます。

●自己PRを作るためのポイント

自己PRを作るためのポイントについてご紹介しましょう。
・全体の約3割は、自分の強みや最も自分が自信があることを書く
自分の強みとしては、抽象的な「マイペース」「積極的」などの言葉を使用しないで、具体的に書きます。
単に自慢話を書くのでなくて、自分の考えを書きます。
・全体の約5割は、アルバイトや学生生活などでどのようなことを行って、どのようなことを学んだかを書く
アルバイトや学生生活などで経験したことを具体的に書いて、どのようなことをこの経験を通じて学んだかをメインに書きます。
どのように人間として成長して、どのようなことが成長したかを書きます。
・全体の約2割は、社会人としての心構え、将来の展望を書く
インターンに取り組む姿勢や人間像として将来目指すものを書いて、インターンに参加したいという意欲を書きます。

●志望動機を作るためのポイント

・全体の約3割は、志望するインターン先の会社に興味を持ったきっかけや会社のイメージを書く
自分が学んでいることや経験したこと以外に、店舗や職場を見学した際のイメージを書いたり、サービスや商品などを調査して、注目したことを書きます。
・全体の約5割は、自分が考えたことや感じたことを書く
他の会社のサービスや製品と比べたり、違っていることなどを分析したりして、どのように感じたかを書きます。
自分の考えとその会社の方針や魅力との接点を書きます。
・全体の約2割は、志望するインターン先の会社に対する熱意を書く
「ぜひこの会社のインターンに参加したい」という熱意を書き、どのようなことをその会社のインターンに参加することによって学びたいかを書きます。

■インターンのESを書くコツ

●会社側が要求する人物像にマッチさせる

ESに書く自己PRは、会社側が要求する人物像とマッチさせることが必要です。では、会社側が要求する人物像はどのようにすれば把握できるのでしょうか?実際には、ほとんどの会社が、要求する人材像を会社のホームページや採用するページなどで紹介しています。ESを書く際には、ぜひ一度確認してみましょう。ラブレターと同様に、ESは事前に相手の好みを調査した上で、焦点を相手が把握したいことに当てて柔軟にアピールすることを変える方が、非常に成功率はアップします。しかし、間違っていけないのは、嘘を自己PRで書くことです。限定されたESという枠内で、自分のどのようなことをアピールするか、相手が把握したい自分の一面に関して十分にアピールすることが大事です。

●要点を最初に書く

人気がある会社の場合は、ESの数として人事のところに届くものはトータルで5万通以上もあるそうです。しかし、採用担当者はほとんどのところはせいぜい2人〜3人であるため、とてもESの全てを隈なく確認することはできません。自分がアピールしたいことが短時間で採用担当者に伝わるように、最初に要点を書くように心がけましょう。 
 

●面接のことを考えて書く

ESというのは、面接のシナリオのようなものです。採用担当者は面接をする際にESを見ながら行うため、面接の際にはESに書いていないことは質問しない場合が多くあります。そのため、ESの中には自分がアピールしたいことを書いておくことが必要です。しかし、面接で話をする内容が、ESに書いていることを単純に読むようなことになってしまえば、評価は面接において高くならないでしょう。要点のみをESでは書いておいて、面接する際に詳しいことについては話をするようにしましょう。 

■インターンのESを書く際に注意すること

●コピーするのは駄目である

ESの参考例としてネットで紹介されているようなものは、絶対にコピーしないようにしましょう。ESを書く際に悩んだ学生の多くが同じようなことをしており、毎年人事に似たような多くのESが届くためすぐに分かります。少し文章の表現方法を変更したとしても、相当高い確率で採用担当者には分かるため絶対に止めましょう。そのESでもし通過して内定をくれたとしても、このことが会社に入った後に分かれば、最悪の場合は解雇されたり、法的処置を会社から取られたりする恐れさえあります。ESの参考例を見る場合は、基本的にどのような表現にすべきか、書き方はどのような構成にすべきか、などのために利用しましょう。


●内容が抽象的なものは駄目である

話として具体的なものがなく、抽象的なものは、採用担当者の心に響きません。抽象的な表現をもし使用する際は、必ずセットでエピソードの具体的なものを書くようにしましょう。例えば、「私は、忍耐力があることが強みです」と書くと仮定しましょう。これのみでは、採用担当者は本当に忍耐力があなたにあるか確認する方法がありません。忍耐力があなたにあるのをアピールするには、このエピソードの具体的なものを添えましょう。採用担当者は、このエピソードの具体的なものを見れば、「忍耐力がこの人は確かにある」と初めて納得します。