パナソニック(Panasonic)は日本有数の大手総合電器メーカーです。
2008年に松下電器産業から社名変更され、現在でも創業の地である大阪門真市に本社があります。
今回はそんなパナソニックについて詳しく見ていきましょう。
パナソニックの主な事業内容は?
パナソニックの事業は大きく分けて以下の4つになります。
・家電
空調、調理家電、家事家電、美容・健康家電、AV家電
・住宅
住宅設備、リフォーム、住宅元請、エネルギーマネジメント、エイジフリー
・車載
インフォテインメントシステム、電装エレクトロニクス、車載電池、環境対応車用デバイス・システム
・B2B
アビオニクス、ファクトリー向けソリューション、食品流通向けソリューション、物流向けソリューション、 創・蓄エネルギーシステム、社会インフラ
パナソニックに事業は家電だけではないと把握しておくべきでしょう。
パナソニックは、事業の趣旨において社会生活上における改善及び向上に資する旨を掲げ、文化面で日本のみならず世界をも視野に入れていることが特徴の企業です。これは世界中からも一目置かれているほどのもので、経営者の考案した理念となっています。
パナソニックは、こうした趣旨を全うするために、全部で4分野にも渡る事業展開を果たしています。まずは家電ですが、パナソニックは2000年代以前にはソニーと競合するほど隆盛を極めていたものの、それ以降は中国や台湾の液晶メーカーの猛攻により敢えなく失墜しました。
その時点において、パナソニックのみならず、国内大手メーカーは窮地に置かれ、多大なる赤字を被りました。これに対してパナソニックは、創業当初の理念を今一度見直すとともに、事業内容そのものを改めて振り返ってみたのです。パナソニックは液晶の分野では失墜しましたが、液晶のみに汲々とすることなく、改めて事業の趣旨である、日本や世界に関わることなく社会生活上における改善及び向上に資することを念頭におきました
このような次第で、新たな領域として誕生した事業が住居分野です。パナソニックは家電で培った電気関係に強みがあります。これを活用した上で、住居環境においても家電を制御するためのもと住居環境へ電気関連のものを埋め込み、太陽光発電に加えてキッチン、バスやトイレなど広範に及ばせました。
パナソニックは、創業時の経営者が引退した時点から将来を懸念されていました。多分に漏れず名だたる経営者を引き継ぐ人物はあまりパッとしないことが予測されることも理由のひとつです。ただ、パナソニックは、創業時の趣旨を振り返ることによって、窮地を脱出しました。
さらにパナソニックは、既存の商品に対して新たな付加価値を生み出すことを得意としています。これまでは家電に相当な強みがあったパナソニックですが、現在ではほかの分野である住居や産業機器、自動車部品などのほうが着目を浴びているほどです。住居についてはリフォーム分野、それに産業機器についてはIoTと呼ばれるインターネットとの融合、自動車については搭載されているカーナビなどが該当します。
パナソニックは、一般人や家電量販店のみならず、製造業などについても顧客先としており、いわばBtoBが主眼となっています。現在パナソニックが取り組んでいる産業用機械や自動車部品などの分野は製造業に対してしたものですが、これが同社が未だ家電を主体としている旨の誤解を招いているともいえます。
そして、モノとインターネットを結びつけるIoTについても未だ世間一般からの認識はあまりないといえます。IoTを具体的に述べれば、電子レンジとスマホとをWebを介して連携させたり、店舗において製品を保管している棚の在庫管理につきWebを介して把握するなどの取り組みが代表的です。現在のところは、BtoBがメインとなっていますが、今後の展開によっては、一般消費者をもターゲットに見据える余地がないこともなく、可能性としては未知数であることは確かです。
リフォーム事業は、パナソニックの系列小会社であるパナホームが施工業務に携わっています。通常の個人用途の範疇にありますが、リフォームもそのほかの分野同様にBtoBについても存在しています。流れとしては、パナソニックはリフォームに関する製品を製造し、これをパナホームが施工していくというものです。
これまで存在していた商品のポテンシャルを、さらに倍増させていくことが、近時におけるパナソニックの得意とするところです。
この新たな付加価値を植え付ける事業では、収益を拡大させやすいとされています。ところが、テレビなどを始めとする家電では、もはやこの付加価値を植え付けられる余地がないといえるため、液晶もさることながら、テレビに係る事業そのものの撤退を進捗させているほどです。
ただ、そのほかの3分野においては、未だ付加価値を増殖させる余地があるといえ、金融商品取引法24条によって規定された有価証券報告書によれば、かかる3分野における事業からは相当好調である旨が謳われています。
家電のような付加価値を植え付けられる余地のないものは、値段をいくら下げるかしか思い浮かぶことはないかと思われます。付加価値どころか、これまで培った機能を極限まで削減することによって、低価格化を図るしかユーザーにアピールしていく方途は存在しません。やはりここでも液晶テレビが代表格といえるでしょう。韓国の液晶メーカーサムスンが低価格化に躍起となり、これが成功に至ったことは顕著なはずです。
他方、住居環境におけるキッチンやリフォームの分野では、これからも付加価値を植え付けられる可能性がまだまだ多く用意されています。既存の商品同士をWebによって接続する旨の開発にも相当期待できるところです。これが優れていれば、より高額な価格設定をできる余地が生まれ、収益拡大を図ることも可能なのです。
現時点では、パナソニックは巻き返したばかりなのですが、将来的な発展に期待が高まるばかりです。
競合と比較したパナソニックの強み
パナソニックは現在他分野に及んでいることから、競合する企業は、意外にもIoT分野でNTTドコモやソフトバンク、それに日立ソリューションズや日本航空なども該当しています。さらにIoTに参入してくる企業についてもライバルとなってくる可能性は相当大きいといえますし、法的観点からも改正される余地があることから、利益のみならず、どのようなリスクが生じるものかすら分かりかねるのです。
このような事情に照らせば、パナソニックに確実性があるものとはいい得ず、決して順風満帆、安泰な企業とは断言できません。新たなベンチャー企業の誕生により、一挙に窮地に追いやられる可能性も秘めています。
ただ、NTTドコモやソフトバンクについては、情報そのものを取り扱う企業であることから、パナソニックと蜜月関係となる余地があろうとも、反目し合うことは薄れていくかも知れません。
リフォーム分野では、三菱電機や日立製作所とでパイを奪い合うことになるでしょう。皮肉なことにいずれの企業も主力事業を家電から遠ざけているものの、住宅関連ではパナソニック同様に急成長中です。三菱電機の強みが太陽光発電にあるために、ここでは苦戦を強いられるでしょう。
パナソニックの強みといえるのがキッチン家電であり、現在急成長中であるリフォーム分野とで推し進めていくことにより隆盛を極めていける余地があるというべきです。
パナソニックはどのような学生を求めているのか
家電が終焉を迎えたとの印象や、パナソニックにおいて液晶テレビの事業が失墜に至ったことも払拭しきれていないために、就活の場においてはさほど上位にランクインしていないのが現状です。
現状のパナソニックは、家電分野のみならず、というよりもむしろほかの分野に特化しているメーカーではあるのですが、このような印象のために就活では不人気ともいえてしまいます。ただ、パナソニックは、金融分野に遷移したソニーと比較しても、自社の創業時における趣旨に照らして活動しているという点では、相当優秀な企業と評価できます。
パナソニックでは、リクルーター面談が実施されているのですが、通常の選考も同様に行われていますから、選考の機会は2度存在するといっても過言ではありません。
パナソニックのES提出時期は極めて早期であり、就活スタート時点での3月時点で既に提出することを余儀なくされてしまいます。パナソニックの趣旨を入念に理解することを踏まえて、実際に就活する前にESを作成しておくことが先手を打つという意味でも有効です。
ESの提出を経た後で催されるグループディスカッションのような体感セミナーで、リクルーター面談の対象者が選定されます。この体感セミナーでは、あらかじめ学習しておくことを要せず、事務と技術系のものとが存在しています。このセミナーにおいて、円滑なコミュニケーション能力や指導力などが見られているわけです。
パナソニックで求められる人材になるためには、同社の趣旨に照らした上で、世界標準となり得るほどの商品(サービスや概念も含む)を生み出すことを主眼にアピールしていくとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
ご興味があればぜひパナソニックを受けてみてください。