就活生であれば避けては通れないばかりか、選考の当初から検討しなくてはならない履歴書やエントリーシートの記載方法。これについてはある程度ルールに則って記載しなければならないのです。いうまでもなく履歴書やエントリーシートは選考で重要視されてきますから、余念のない対処が求められてきます。

ところで、その履歴書やエントリーシートにおいて、学歴欄についてはどのような書き方が適切なのか疑問に思ったことはありませんか?具体的には、アルバイトの就業経験を記載すべきなのか、浪人や留年した場合はどのように記載しなければならないのか、一見すると常識のようなのですが、パッと思い浮かべられる人は少ないのではないでしょうか。
そこで、当記事では、このように分かりづらい履歴書やエントリーシートにおける学歴の書き方について解説していきます。

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学歴記入のルール

学歴を記載するにあたって、まず目につくのが学歴と職歴が並行的に記載されていることではないでしょうか。学歴と職歴とは、同時並行的に記載するのではなく、別々に記載することが常識です。各欄の中央部分に、学歴、職歴と明記しましょう。

学歴は、幼稚園や小学校ではなく、中学卒業を最初に記載します。ただ、決して小学校から記載するとまずいことになるわけでもないのですが、中学校卒業から記載する根拠とは、義務教育を修了したという目処として相当と考えられるからです。学歴の後には職歴を記載するのですが、全部記載した後で、末行に「以上」と記載します。

学歴の書き方で注意が必要なのは、中学校を中学としたり、高等学校を高校と記載してしまうことです。あくまでも就活時における選考ということを意識し、正式名称を用いるようにしましょう。「●●中学校」「●●高等学校」が正解です。大学名についても、通称ではなく正式な名称を用いることを心掛けましょう。

職歴について、アルバイトに就業した経験を記載する人もいるようですが、入念なようでありながらも、実は間違いなのです。もしアルバイトしか就業経験がなく、正社員や契約社員などに就業したことがないのであれば、職歴欄には「なし」と記載するのが本来です。
もしアルバイトに就業した経験をアピールすることにより、人事担当者に訴求し得るものと考えられるのであれば、自己PR欄のほうへ記載することが望ましいです。

そして、西暦と和暦とで表記ゆれがないようにしましょう。普通の企業では西暦で表記しようとも和暦で表記しようとも、いずれであっても問題はないのですが、混在させてはいけません。もし履歴書やエントリーシートのひな型に西暦が不動文字で印字されているようであれば、自己が直筆する部分についても西暦として合わせておきましょう。学歴や職歴の記載が一通り完了した後で、この点に留意した上で必ず見返しましょう。
もし、西暦と和暦とを相互変換することが困難という人であれば、インターネット上に年号早見表がありますから、これを参考にすると良いですよ。

現在卒業していないようであれば、在学中と記載するのではなく、「卒業見込み」として、あくまでも将来的にいつ卒業するのかを記載するようにしましょう。アルバイトの採用では特に問題はないのですが、就活における選考に際しては、あくまでも何年に卒業したかが重要なのです。卒業見込みを記載することによって、いつ卒業するかが判然としてきます。

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卒業年度別!入学・卒業年まとめ

2019年卒以降における、卒業年度に応じた入学・卒業年を以下のとおりまとめてみました。



中学校卒業

高校入学

高校卒業

大学入学

大学卒業

2019卒

2012年3月

2012年4月

2015年3月

2015年4月

2019年4月

2020卒

2013年3月

2013年4月

2016年3月

2016年4月

2020年4月

2021卒

2014年3月

2014年4月

2017年3月

2017年4月

2021年4月

2020卒

2015年3月

2015年4月

2018年3月

2018年4月

2022年4月



特殊なケースはどうすればいいの?

特殊なケースで最も該当者が多いとされる浪人や留年ですが、なんと記載する必要性はないのです。敢えて記載していなくとも、人事担当者であれば発見に至るからです。ただ、記載自体はないにしても、その理由については面接で答えられるようにしておいたほうが無難です。

留学した際には、期間ごとに記載方法が分かれます。1年未満であれば、記載する必要はないです。というよりも記載しないようにしましょう。この場合に語学力について主張しておきたいのであれば、自己PR欄へと記載すべきといえます。しかし、企業のなかには、3カ月以上の滞在を留学とみなしているケースもあるようですから、企業の指示に基づいて記載するように心掛けましょう。
1年以上留学しているのであれば、まず留学の開始と終了時期、そして国名、留学していた大学などの名称を記載します。詳細部分に関しては、これもやはり自己PR欄への記載が望ましいです。

休学した際には、記載する必要があります。もし記入がなく空白期間があるとみなされれば、浪人や留年と混同されかねないからです。休学した理由を教えたくない場合を除けば、正式な大学の名称を記載し、1字空欄を空けて「休学」と記載します。そして、その次の行に「●●のため●ヵ月休学。現在は●●で、勤務には支障なし。」などといった感じで記載します。

中途退学した場合にも記載しなければなりませんが、休学と同じような要領であって、単に「休学」を「中途退学」へ置き換えるだけです。次の行では、「自己の家庭に関する経済的事情のため中途退学。」などと、理由を添えておきます。留意すべきなのは、あくまでも「中途退学」であって、中退などとは記載しないことです。

転校した際には、「転入学」と記載する必要があります。転校する前の学校名のすぐ下の行へ「●● 転入学」とします。転入学も転校などと略さないように注意しましょう。

同様な要領で、学部や学科を変更した際には、「編入学」とします。文言自体を除けば、要領については上記の事例と変わりありません。

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学歴の記入例

学歴の記入例をいくつか挙げておきます。

以上のものは留年したケースです。しかし、留年した場合には特に学歴欄にその旨を明記する必要性はないので、卒業見込みに留意した上でそのまま粛々と記載しておけばオッケーです。

1年以上の期間、留学したケースですと、以下のとおり記載します。


学歴・職歴(各別にまとめて書く)



学歴

2011

●●県●●市立●●中学校 卒業

2011

私立●●高等学校 入学

2014

私立●●高等学校 卒業

2014

●●大学●●学部●●学科 入学



2015年7月~2016年 アメリカ合衆国 ●●大学へ留学

2019

●●大学●●学部●●学科 卒業見込み






職歴



なし



以上



休学したケースであれば、以下のとおりです。


学歴・職歴(各別にまとめて書く)



学歴

2011

●●県●●市立●●中学校 卒業

2011

私立●●高等学校 入学

2014

私立●●高等学校 卒業

2014

●●大学●●学部●●学科 入学

2016

●●大学●●学部●●学科 休学



持病の治療のため6カ月休学。現在は完治し、勤務に際して支障なし。

2019

●●大学●●学部●●学科 卒業見込み






職歴



なし



以上


まとめ

上記のとおり、就活の選考に際して記載すべき学歴欄について解説してきました。就活の選考に際して、履歴書やエントリーシートでどのように学歴欄に記載していけばいいか参考にしましょう。
些細な事項ではあるものの、書き方によっては選考を左右しかねない場合もあり得ることから、上記のポイントを踏まえた上で望むべきです。

履歴書と一言にいっても、数多くの種類が揃っています。JIS規格が一般的ではあるものの、学歴や職歴に関する部分が大きいことから、自己PR欄がどうしても不足しがちです。そのため、学歴や職歴に関する記載が相当多いのであれば、JIS規格であっても問題なのですが、就活に際しては「一般用」を用いることが無難です。
そして、インターネット上からテンプレをダウンロードする際にも、この「一般用」と類似したものを用いるとよいでしょう。

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