明治といえば、チョコレートなどのお菓子や牛乳など、生活の身近にある製品がたくさんあります。そのため、小さい時からお世話になっている方も多く、親近感があり、就職先の候補としている学生も多いのではないでしょうか。
しかし、明治グループ全体でみるとその他の事業展開も行っており、みなさんが知らないことも多くあるかもしれません。今回は明治グループの事業領域や求める人材像について解説していきます。
明治グループの事業内容は?
明治グループは、純枠持株会社の明治ホールディングスの傘下に、株式会社 明治とMeiji Seika ファルマ株式会社があります。まずはそれぞれの事業内容について紹介していきます。
ー株式会社 明治
株式会社 明治は、幅広い年齢層に向けてお菓子や乳製品、栄養食品などを提供する食品メーカーのひとつです。株式会社 明治の商品展開でも大きく5つに分かれます。
○菓子
誰もが一度は口にしたことのあると言っては過言ではない明治のお菓子、アーモンドチョコやきのこの山・たけのこの里などが有名ですね。カカオポリフェノールの研究に注力し、ユーザーの健康志向の高まりなどにも対応できる菓子を日々研究・企画・製造しています。
○発酵デイリー
牛乳やヨーグルトをコンシューマー向けに提供しています。おいしい牛乳やブルガリアヨーグルトは主力商品です。健康志向の方には、栄養価を高めた明治ミルク ラブやCMでお馴染みのR-1ヨーグルトなどもあります。
また、牛乳やヨーグルトの宅配サービスも行っており、昔ながらのビンの牛乳を毎日飲み続けたいといったニーズにもしっかり対応しています。
○加工食品
強みであるカカオや乳の知識・技術力を駆使した加工食品の開発と製造も行っています。チーズやバター、マーガリンなどの乳食品、アイスクリームなどのフローズンデザート、レトルトカレーなどの調理食品などを幅広く展開しています。
○栄養
ライフスタイルの変化や健康志向への高まりといった需要に対応すべく、栄養ジャンルでも幅広く商品を展開しています。アスリート向けのスポーツ栄養食品、赤ちゃん向けの粉ミルク、高齢者向けの流動食、きれいでいたい女性向けの美容食品と、ジャンルや年齢にとらわれず、商品提供を行っています。
○海外
ジャンルや年齢にとらわれないだけでなく、国境も超えて商品展開を行っています。中国・アジア・アメリカを中心に、その土地にあった製品の製造と販売を行っており、そのために、現地に明治雪糕(広州)有限公司やメイジ・アメリカといった会社も設立しました。
ーMeiji Seika ファルマ株式会社
Meiji Seika ファルマ株式会社は、医療用医薬品や農薬、動物薬などの薬品部門になります。
人々の健康に貢献すべく、感染症治療薬・中枢神経系疾患治療薬・ジェネリック医薬品の3軸で疾患者向けの医薬品開発を行い、農薬事業と動物薬事業では人々が口にするものの健康や安全を守るための薬品の開発を行っています。
競合と比較した明治グループの強み
明治グループは100年以上続く企業で、長年培った研究開発力と品質に大きな強みがあります。その裏付けとして、中核を担うチョコレートやヨーグルト、牛乳は業界シェア1位を誇り、薬品事業でも全身性抗菌剤でシェア1位となっています。
食品事業では、カカオ豆と乳酸菌の研究開発に特化し、その経験と知見を活かした、商品開発・サービス提供を行っています。チョコレートは、おいしさだけでなく、健康への影響についての研究も進め、乳酸菌は5500にも及ぶ種類をベースに新たな価値提供を目指しています。
また商品開発研究所・品質科学研究所・乳酸菌研究所・技術研究所の4つの研究所を設けることで、それぞれが効率的に研究・開発に取り組めます。それらを取りまとめる研究戦略統括部があり、4研究所の最大化と連動による効率化を実現しています。研究戦略統括部は、研究者支援も行っており、研究者は研究に注力できる体制となっているのも明治の強みのひとつでしょう。
どのような学生を求めているか
明治グループがどのような人材を求めているのかを、求める人材像と評価体制から紐解いていきたいと思います。
ー明治グループの求める人材像
明治グループは「卓越した専門性と組織力を生かすことで、創造・革新的な課題を自ら設定し、やりぬく人材」を求める人材像として掲げています。
○卓越した専門性と組織力
ここまで紹介した明治グループの事業を見てわかるように、専門ジャンルに特化した事業を展開しています。その企業体質を受け継げる人材として、専門分野に注力できる人材が求められるでしょう。また研究所連動のような組織力の発揮も重要となってきます。卓越した専門性は、連動した組織力を経て新たな価値創造につながるのです。
○創造・革新的な課題を自ら設定し、やりぬく人材
明治グループは専門性に注力した事業展開を行ってきましたが、それだけに満足していたわけでも、維持のみを目指していたわけではありません。そのジャンルの研究を突き詰めることで、新たな価値や革新的な商品提供をしてきました。
それらは、自らの目標・課題設定を行い、その達成を目指しやりぬいた人材が集まっていたから成しえていることと言えるでしょう。例え業界シェアでトップでも、現状に満足することなく新たな価値総ぞに向けた行動が起こせる人材が求められます。
ー明治グループの評価体制
明治グループでは下記5つのサイクルで、人材評価と育成を行っています。
1.チャレンジングな目標設定
2.能力発揮
3.職務成果
4.評価と検証
5.行動変革
明治グループではチャレンジングな姿勢が評価される傾向にあります。職務はまず、チャレンジングな目標設定から始まります。また人材育成において、応募型の自己啓発の機会を設け、講座の開催や通信教育、グローバル研修なども行い、チャレンジングな人材が伸びるような体制になっています。
しかし、チャレンジングな姿勢だけではいけません。その姿勢をもって、自身の能力を発揮して、職務で成果を上げていける人材が求められます。そのために、職務の成果を単純に振り返るだけでなく、過程などの行動を検証することで、次回からの行動変革につながるような体制をとっています。そうすることで、より高い目標設定とその達成を実現するマネジメント体制を整えているのです。
明治グループのグローバル展開
明治グループの注目すべき数字に海外拠点で働く従業員割合があります。2017年3月時点で、海外拠点で働く従業員の割合は、なんとグループ全体の約26%を占めています。実に約4人に1人が海外で働いている状況です。その点を鑑みると、グローバルな人材を求めていることが想定され、新たな環境にも対応できる人材は重宝されるでしょう。
まとめ
明治グループは2016年に100周年を迎えた老舗企業です。それだけ長く続いていく背景には、専門分野に特化して研究開発してきたことと、現状に満足することなく、専門分野での新たな価値創造を求めてきた結果と言えます。
さらに発展していくべく、よりチャレンジングな人材を求めています。明治グループに興味を持った学生の方は、明治グループの専門性の高さをしっかりと理解して、自分自身がチャレンジングに働ける環境をしっかりとイメージしてください。