東京海上日動は、就活生に人気の企業のひとつです。就職企業人気ランキング2018の生保・損保部門にて首位を獲得しています。そこで事業内容や企業の強みなど、人気の秘密について調べてみました。
1.東京海上日動の主な事業内容は?
東京海上日動は、1879年(明治12年)創業で、損害保険業を軸に展開してきた企業です。損害保険事業の内容には、保険の引き受けと資産運用があります。保険と言われてもピンとこないという方もいると思いますので、損害保険とは何なのかを確かめましょう。
保険にはいくつかの種類があります。生命保険と損害保険は聞いたことがあるという方も多いのではと思われますが、2つの違いがよくわからないこともしばしば。
生命保険の対象は「人」であるのに対し、損害保険は「物」に関わることが大きな違いです。「物」とは、主に車や家などの所有物をイメージするとわかりやすいでしょう。
損害保険は、交通事故などの不慮の事故や、災害が起こった時に対象物を補償してくれる保険です。一般的な地震保険や海外(国内)旅行保険なども損害保険のひとつ。保険で守られているものは、私たちのまわりに多数あります。東京海上日動では、従来の損害保険の取り扱いはもちろんのこと、生命保険も兼ね備えた「生損保一体型保険」もウリにしています。また、事故や災害は個人だけではなく、企業でも発生し得るものです。東京海上日動では、「超ビジネス保険」など法人向けの保険商品もラインナップされています。
東京海上日動には営業所や支店も多数あり、幅広いニーズがあることがわかります。国内では北海道から沖縄まで、124の営業部および支店があります。また海外にも展開しており、海外営業拠点は483都市にも及びます。
ところで保険業界には、損保ジャパン日本興亜や日本生命などいろいろな保険会社があります。保険業界に就職したいけれど、どの企業がいいのかわからないという就活生も多いと思います。次からは、競合他社と比較した東京海上日動の強みについて調べたいと思います。
2.競合と比較した東京海上日動の強み
2-1.メガ損保であること
損害保険会社において、首位クラスの規模を誇ります。資本金は2016年3月時点で、1,019億円。東京海上日動の次に人気がある、損害保険ジャパン日本興亜の同期の資本金は700億円ですので、規模の違いがわかるでしょう。資本金は、ビジネスの体力の指標にもなります。近年では多様化するニーズにいち早く対応することが求められていますので、ビジネスの体力があれば、必要なサービスを早めに実現することが可能です。また130年以上の歴史があり、認知度が高いことはビジネスの優位性も高いといえます。
2-2.海外拠点が豊富
挑戦し続ける人や企業を応援する企業だからこそ、企業そのものも世界をリードする存在として挑戦し続けてきました。海外進出は1つの挑戦でしたが、その挑戦を成功させ「世界のTOKIO MARINE」と呼ばれるほどに成長しました。損保部門では2017年2月時点で、海外勤務者は276人。エイチ・アイ・エスやダイハツなどと並び、海外で活躍している人が多いのも特徴です。
2-3.女性が活躍しやすい
女性社員が多く活躍する企業です。女性活躍推進に力を入れている企業を「なでしこ銘柄」として年度ごとにランク付けが行われていますが、東京海上日動は保険業で過去3回ランクインしています。約8000名の女性社員が在籍し、その中で管理職の女性は2016年時点で200名。2008年の統計からおよそ4倍近くに増えており、今後の勢いも増すのではと予想されます。育休を取得する社員も増え、女性が活躍しやすい職場として、企業の人気が高まっているといえます。
2-4.年収が高め
年収が業界でも高めです。年収を調べてみたところ、東京海上日動の平均年収は1300~1400万円、業界2位の損保ジャパン日本興亜は1100万円超です。東京海上日動で働いている30代なら月給70万超、40代は80万超、50代になると100万超も期待できるレベルです。東京海上日動には、ワークライフバランスもしっかりとれる風土もあるようですので、年収に対する満足度も高いといえます。
3.どのような学生を求めているのか
東京海上日動に就職したい!と思ったら、求める学生像を知ることも大切です。ちなみに公式HPによると、求める人物像は、「自ら考え、発信し、行動する個性豊かな学生」とのこと。具体的にどのような人が求められているのか、考えていきましょう。
3-1.相手の立場に立てる・多くの人から好かれる・達成意欲がある人
募集職種には、事務系や営業系が多く、社内外の人間関係をスムーズに構築できるような人材が必要とされています。相手の立場に立てる人や、まわりから好かれる人は、好感度が高いといえます。また、保険商品はなかなか目に見えにくい商品である特徴から、お客様に選んでいただくためには、信頼関係も必要です。また、1つずつやるべきことをクリアして、そこに達成感を得られるような人もよいでしょう。
3-2.問題意識を持ち、目標や課題を持って取り組む人
東京海上日動で大切にしていることに、「日々の気づき」があります。常に問題意識を持ちながら、生活をしている習慣があるかどうかも重要です。特に学生の場合は、先生から言われたことをそのままやっても評価されることもあります。また、みんなと同じにしたほうが安心という風潮もあります。もし、東京海上日動を目指すなら、受動的な言動を改める必要があるでしょう。現場では自分で主体的に考えることが評価され、物事に取り組む人が求められているからです。
3-3.決めた目標に立ち向かい続ける人
時として、お客様からのニーズに応えるのが難しいと思えるような状況も、仕事では出てくる可能性もあります。そんな時でも、目標のために頑張れる人が向いています。エントリーシートでは、学生時代に頑張ったことなどを書く機会も多いですが、東京海上日動を視野に入れているならば、具体的にどのように頑張ったのか、あるいは困難をどう乗り越えたのかという点は、特に重視されることと思われます。
3-4.まわりの意図を理解しまわりを巻き込み、よい影響を与える人
たとえば「こんなことができたらいいな」とまわりが思っていても、何となく見過ごしてしまうこともありがちです。しかし東京海上日動で働くなら、問題意識を持ち、まわりのニーズをくみ取って、「じゃあ一緒にやろうよ」と、周囲を巻き込めるような人が求められています。学生ならサークルのレベルだったとしても、社会人になればビジネスに発展させることができ、そこに人とお金が集まるきっかけになります。よい影響を与えているかどうかは、客観的な判断も必要になりますが、リーダーシップをとった経験が多ければ、人を巻き込める力があるといえます。
4.まとめ
保険業界は、学生から見ると少しわかりにくい業界に思われがちですが、そこでしか味わえない仕事のやりがいや興味深さが、たくさん眠っています。近年では保険業界でも、働きやすさに注目した制度を導入するなど、社員を大切に考える企業も多くなりました。大変な仕事であると思われますが、長く働きやすい環境が人気を高めているといえます。
また、保険があるから安心して車に乗れる・旅行に行ける・従業員を雇えるなど、損害保険はだれかのチャレンジを応援する立場でもあります。東京海上日動は、メガ損保という確固たる地位にあるゆえに、質の高いサービスを提供すべく、社員にも高い人間力が求められる現実も。面接では、人柄を見られると思っておいてよいでしょう。かつてから「面接を重視した人物本位の採用」を採用方針に掲げていますので、気になったら応募をしてみる価値があるといえます。無理だと思ってもやってみる、そのチャレンジ精神こそが求められているのです。