同じ「スーツ」を着ているにもかかわらず、街で就活生を見かけたら社会人ではないと一瞬でわかってしまう。「リクルートスーツ」は普通の「スーツ」と違うのか?そもそも普通の「スーツ」ってなんなのか。スーツとリクルートスーツの 違い について見ていきましょう。
そもそもリクルートスーツって何?
そもそもリクルートスーツとは、一般的にスーツと言われている服の一種です。スーツとまとめられるものの一部にリクルートスーツがある感じですね。当たり前のことを言っていますが、ここではリクルートスーツの対比語として、ビジネススーツという言葉を使うことにします。
もともとはビジネススーツとリクルートスーツとの間に明確な違いはなく、一説によると百貨店の紳士服売り場が「バレンタインデーはチョコをプレゼントする」という販売戦略を真似て「就活生はリクルートスーツを着よう」と売り出したのが起源だとか…これには明確なソースはありませんが…ともかく、ここ2,30年で急激に広まった文化なんですね、黒で無個性なリクルートスーツというものは。
そして就活生は就活のためだけにリクルートスーツを使い、社会人になって給料が入ったらビジネススーツを増やしていくという流れが定着しています。
さて、次の項目からは本当にリクルートスーツとビジネススーツは違うのか、検証していきましょう。
リクルートスーツとビジネススーツの違いその1-生地-
就職活動というごく限られた期間でしかリクルートスーツは着られません。そのためにビジネススーツに求められる耐久性が、リクルートスーツには 基本的には ないのです。
素材がビジネススーツよりも安価で、比較的縫製も雑でもろいものになっているんですね。それゆえにかなりの安値で売られていることが往々にしてあるわけです。
その一方で、ビジネススーツは長く使われることが想定されていますので、こちらはしっかりとした素材で作られています…と思いきや、リクルートスーツと同じ価格帯のものはあまり違いがありません笑
わかりやすくまとめると
・数千円の安いリクルートスーツ
→使用可能期間が短く着心地もあまり良くない
・2万円前後するリクルートスーツ
→ある程度耐久性も考えられていて、着心地も良い。ウォッシャブルでシワもつきにくいものが多い。
・安いビジネススーツ
→安いリクルートスーツと大差なし
・数万円以上のビジネススーツ
→長期間の使用にも耐えられる。シワもつきにくいものが多い。
結局安いものはすぐダメになって、高いものは長く使えるということですね。使い潰す目的のリクルートスーツにわざわざお金をかける人は多くないので、ビジネススーツに比べてリクルートスーツの見た目の方がちゃっちい印象を抱くことが多いわけです。
生地は結局値段がモノを言うので、リクルートスーツとビジネススーツとで明確な違いが見いだせませんでしたね…次の項目にいってみましょう。
リクルートスーツとビジネススーツの違いその2-色合い-
生地は結局値段によって決まる…ということは、パッと見ただけで就活生だなーとわかってしまう理由は、スーツの色合いの問題でしょう。
リクルートスーツとカテゴライズされているものは実際、全て黒や濃紺、グレーの無地のものです。
一方ビジネススーツは無地で黒のものはそこまで売り出されていません。同じ黒や濃紺でも、ストライプが入っていたり明るめの色が多かったりと、バリエーションが豊かになっています。
…ということは
黒で無地のビジネススーツ=リクルートスーツ
と定義できそうですね。
まとめ
生地と色合いの情報を足し合わせると、
黒で無地で安価なビジネススーツ=リクルートスーツ
と定義できそうですが、結構無理やりですね。
結局のところ地味なビジネススーツがリクルートスーツなんだよと言うしかなさそうです。。ここまで読んでくださった方で、なんだーと思われた方もいるかもしれませんが、 実際に明確な違いはありません 。
リクルートスーツと言われたら黒で無地なスーツのことなんだな と思っておけば全く問題ないでしょう。
2017年卒も引き続き皆真っ黒のスーツで就職活動をしていますが、 無個性を叫んでいるのはあくまでも紳士服販売店であり、キュレーションメディアの就活マニュアルであり 、決してあなたが就職したい企業が無個性を望ましいとしているわけではありません。
無難にリクルートスーツを着るか、他の人とは一味違うスーツを試してみるかはあなた次第です。誰もやっていないことをやるのは面白いですよね。