文系の就活をすれば、良いところに就職するとなると商社を目指すこともあるかと思います。しかし商社といっても、様々なジャンルの商社があるためどこにしまっていいかわからないと言う人も多いかと思います。
すべての商社にはそれぞれの特徴があり、活躍していくフィールドも違うため、自分の好みに合った商社を選ぶ必要があります。では、一体どんな事業を行っている商社があるのでしょうか。そこで今回はお勧めの1つでもある繊維商社について紹介していこうかと思います。
繊維商社業界の現状（市場規模、課題等）
繊維商社は一般的にアパレルと言うイメージを持たれがちですが、近年ではグローバルな活動にも力を入れています。
中国や東南アジアからでの安価での輸入や衣料品の伸び悩みなどもあったため、国内の繊維業界は縮小傾向にあります。
繊維商社や各メーカーの競争は激しくなっており、航空機や自動車内装で需要のある繊維などの世界的にニーズのある価値商品を大量生産するようにシフトしています。またこれまで培ってきた繊維事業のノウハウを活用して、光学フィルムなど、電子分野などで使える商品を生産するメーカーも増えており、業界内の動向がどうなっていくのか注目が集まっています。
繊維商社はアパレルのみならず繊維と関連するもの全ての情報を収集し、必要なものがあれば調達することで世界規模のトレンドに柔軟に対応しています。
主に生産しているものは繊維素材や衣料品、産業用に活用される繊維資材等も生産しております。アパレルメーカーや販売店と製品の企画提案などを行ったり、受託した商品を生産加工物流等といった面で関わっています。
その中で商社がメインとして関わる部分は、生産者と販売者の間に立って取引をするということです。売り手と買い手のニーズをうまく合致させて、商談をうまく運ぶというのが商社が行う仕事となります。
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繊維商社業界の今後
繊維商社業界の今後についてですが、海外の繊維業界の安価での輸入に注目が集まっているため、日本の繊維業界全体がやや落ちつつあると言うのが現状です。その中でも中国の繊維は特に安く、どのアパレルブランドも中国の繊維に注目が集まっている状況であります。
また最近では海外の安い天然素材に注目が集まっているのに対抗すべく、化学繊維の技術が発達してきています。日本の繊維商社もこういった技術の開発に尽力し自動車メーカーや衣料品メーカーと取引をすることnによって、売り上げを維持しているという状況です。一時期売り上げを大きく落としたこともありましたが化学繊維の開発によって売り上げを取り戻しつつあるという状況です。
「繊維商社業界で働く」とは
繊維商社といっても働く場所によっては様々な業務が待っています。ここでは具体的にどんな仕事をしているのかということを紹介していきたいと思います。
まずは総合商社等とも変わりない部分である営業部門です。商社と言うからにはメーカーや作り元とうまく連携をして売り手と買い手の間に立ち、物流することが仕事と言われています。売り手と買い手どちらにも営業を行い、信頼性を得るのが営業の仕事かといえます。
次に製品開発部門です。製品開発部門は総合商社にはない部門であり、こういった1つの素材に特化した専門商社特有の部門かと思います。調達した素材で製品を作り他の企業に物流することもあるかと思います。製品開発部はマーケティングや市場調査なども通して製品を企画するため、どのような製品が求められているかを明確に把握する必要があるかと思います。
さらに研究開発部門です。製品開発部門で求められた製品を作るために様々な技術を使って実現させるようにするのが研究開発部門です。製品で使う素材の専門家たちが集まって製品開発部門に求められたものをつくりあげます。また素材の調査などを行い、得意先のニーズに合ったものを営業職に渡すことで、営業をよりうまく進めると言う大事な仕事などもあります。
この3つが主な職種です。それぞれの繊維商社に、この部門が一つ一つ存在するようです。商社と言えば文系の営業マンが行っているイメージが強いかもしれませんが、理系の技術者や研究者らに支えられている業界とも言えるでしょう。なので、理系文系関係なくチャレンジする人の多い企業とも言えます。
繊維商社 売上げ企業ランキング
仕事内容などが分かってくれば、おのずとやってくるのが繊維商社業界の売上高ランキングかと思います。
基本的に上位にいる企業は、有名企業となっておりこのランキングを知っておくだけで先にもある程度有利になるかと思います。
まず1番最初に挙げられるのが、東レインターナショナルグループです。東レインターナショナルグループは業界トップの企業として有名であり、繊維会社の大手である東レ株式会社を株主に持っている企業です。
衣料品素材を始めとした商品を取り扱っており、東レ株式会社と共同して素材の開発から企画生産までを行い国内外様々な場所で事業展開しています。またアパレルやファッション雑貨の分野に強みがあり、様々な企業に商材を提供して売り上げを上げている企業です。さらに衣料品だけではなく、樹脂や科学製品、フィルム素材、電子情報材料など様々な分野で事業展開しています。
事業拠点はアジア、ヨーロッパ、アメリカと幅広く持つ世界で活躍する企業です。
次に株式会社ワールドです。株式会社ワールドはアパレル業界でも有名な企業であり衣料品に強みのある企業です。グループ企業を多く持つことから、繊維商社としての顔もあれば、アパレル販売、としての顔も持ち合わせています。自社グループの企業で衣料品の製品開発や企画生産販売なども一貫して行っており、衣料に関して様々な業務を行っています。
国内に数多くのアパレルブランドを持っており、海外でもブランドの展開を進めているグローバルな企業として有名です。中国、韓国、台湾、タイなどアジアを中心に事業展開をしており、海外でも高い評価を受けています。繊維商社の中でも特に衣料品の分野に特化した企業と言えるでしょう。
さらに、三番手に挙げられるのが、帝人フロンティア株式会社です。大元となっていた旧NI帝人商事は衣料製品や繊維原料等をメインとした商社であったため、その衣料品の強みを引き継ぎ、現在の会社があるとされています。現在も仕入れから開発、生産、販売までを一貫して行っており、衣料品の分野では大きく活躍していると言えるでしょう。また衣料品だけではなく、産業素材にも強みを持っているため、繊維商社として様々な分野で活躍している会社です。
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まとめ
今回は繊維商社について紹介しましたが、アパレル等が好きな文系の学生はこういった業界に就職してみても良いのではないかなと思います。
自分で服の繊維から作り上げ、販売にまで手をかけれる幅広い業界であるため、間接的にアパレルブランドなどに関われたりもします。
裏方の仕事になることも多いかと思いますが、やりがいなどがとても多く、これからの先も、発展を期待できる業界ではないかなと思います。
また商社であるため、年収などもそこそこ良いため安定した生活を送れるのではないでしょうか。アパレル関係の仕事を探していてこの業界を見つけたと言う人も多いかと思いますが、違う角度でアプローチしてみるのもまた良いかもしれませんね。
