みなさんが毎日行く、スーパーやコンビニには食品業界の商品がずらりと並んで言います。生活に密着した商品が多いだけに、知名度の高い企業が多く、学生の中でも人気を誇る業界のひとつです。

今回はそんな食品業界はどんなものなのか、どんな企業が人気なのか、インターンや就職を成功させるためにはどのような志望動機がいいのかなどについて解説していきます。


食品業界とは

食品業界は、お菓子や缶詰、冷凍食品などの加工食品やジュースやアルコールなどの飲料水、醤油やみりんなどの調味料などを製造して、販売する食品メーカーを指します。生活者のもっとも身近とも言える食にまつわる製品を取り扱うため、かなり多くの企業が存在します。

食品業界の主な仕事内容は、食料品・飲料品・調味料の開発と製造になります。生の原材料から、生活者にとって安全で美味しいものを考えだし、加工・製造して届けていきます。

開発業務は、まず市場にどのようなニーズがあるのかリサーチと分析を行います。現代の流行りや年齢・性別などの属性ごとの好み、どのくらいの料金設定ならヒットするか、などを調査します。続いて、商品を作るための原材料を手配しなければいけません。必要な原材料は、どこから美味しく安価なものが、安定的に供給できるのかの情報収集を行います。これらの市場調査と原材料の入手状況がマッチすることで、はじめて新商品が生み出されます。

製造業務は主に工場で行われます。大量生産になると、完成までの工程をいかに早くスムーズに行えるかが重要になります。工場では決められた時間に人と機械が動き、決まった数量の商品を製造していきます。効率を重視する一方で、生活者が口にするものでもあるため、衛生面などの管理も徹底しなければいけません。異物などの混入は企業としても命取りとなるので、製造業務はかなりシビアに行われます。

このようにしてできた商品は、食品専門の物流業者が、問屋やスーパー・コンビニなどの小売店へと配送します。

食品業界 売上高企業ランキング

食品業界はかなり多岐にわたるため、あらゆる企業があります。その中でも売上高と就活生に人気の企業を紹介いたします。

売上高ランキング

1位 日本たばこ産業(JT)

売上:2兆1433億円(2016年)
堂々たる1位に輝いたのはJTでおなじみの日本たばこ産業です。上記の売上高には、たばこや医薬事業の金額も含まれているため、加工食品事業としては、1,641億円(2016年)でした。
日本たばこ産業では、グループ会社のテーブルマーク株式会社が加工食品事業の核を担います。「一番大切な人に食べてもらいたい」といった想いのもと、美味しく安全な商品作りを行っているそうです。

2位 キリンホールディングス

売上:2兆750億円(2016年)
キリンビールやキリンビバレッジでおなじみのキリンホールディングスが2位にランクイン。事業の中心が飲料事業になるため、食品分野での実質的な1位はキリンビバレッジと言えるでしょう。
キリングループでは、「自然と人を見つめるものづくりで、『食と健康』の新たなよろこびを広げていきます。」といった経営理念を掲げ、世界の人々に対して健康や快適さを提供していくとしています。

3位 アサヒグループホールディングス

売上:1兆7069億円(2016年)
アサヒグループホールディングスも主に、お酒をはじめとする飲料事業が中核を担っています。酒類の売上高は1兆弱にも上り、総売上高の半分以上を締めます。他には清涼飲料水の飲料事業やお菓子、サプリメントなどの食品事業があります。
経営理念としては、「最高の品質と心のこもった行動を通じて、お客様の満足を追求し、世界の人々の健康で豊かな社会の実現に貢献します。」といったことを掲げています。


就活生に人気の企業ランキング

1位 サントリーホールディングス
2位 明治ホールディングス
3位 キリンホールディングス

(参考:https://job.career-tasu.jp/2018/guide/study/ranking/)

学生には、金融業界や商社が人気が高く、上位のを占める中、サントリーホールディングスは全体の6位、明治ホールディングスは全体の16位、キリンホールディングスは全体の23位とかなり高順位でした。食品業界も大手になると、学生の注目度が高く、就活の競争が激しいと言えるのでしょう。


食品業界の優良中小企業とは

売上高や学生の人気ランキングでは、大手の会社がなる部一方で、中小の優良企業も見落としてはなりません。

・日世

誰もがソフトクリームコーンの男の子と女の子の絵を見たことはあるのではないでしょうか?
日世は、ソフトクリームの元であるソフトクリームミックスやソフトクリームコーン、そして、ソフトクリームを作りだすサーバーなどを製造・販売している会社で、業界シェアNo1を誇ります。
日本のあらゆるお店で提供されるソフトクリームは、日世の製品というくらい身近で優良な企業です。

・三井製糖

砂糖業界のNo1が三井製糖です。スプーン印の上白糖は、昔からお茶の間で愛されているヒット商品です。
製造している商品は主に砂糖類となりますが、2016年の売上高は1013億円にまでのぼり、そのシェアの大きさがうかがえます。

食品業界の志望動機



ここまで食品業界がどんな業界で、どのような企業があるかを紹介してきましたが、興味は湧きましか?

では、実際に食品業界に就職するために、どのような志望動機がいいのでしょうか。志望動機では、「なぜその企業を志望するか」「就職した際には何がしたいか」「何ができるか」このような点を採用担当者に伝えていかなければいけません。では、具体的に食品業界における志望動機をみていきましょう。

・例①

「私が貴社を志望した理由は、私自身が貴社の商品を通じて感じた喜びを、もっと多くの人に広めたいと思ったからです。学生時代に打ち込んでいた部活動の試合で、自分のミスで敗戦を喫して落ち込んでいる時期がありました。そんな私を見かねて、先輩がお食事に誘ってくれました。そこでいただいた先輩の言葉と、一緒に飲んだ貴社のビールがいまでも忘れられません。あの時、先輩の言葉で私は救われ、一緒に飲んだビールで笑顔になれました。そんな笑顔にしてくれたビールの経験を活かし、今度はいろんな人を笑顔にしていきたいと思います。」

・例②

「私が貴社を志望した理由は、貴社製品が大好きなこともとより、3年前から行っている、海外に自社製品を広めていきたいというグローバル事業で自分の特性を生かせると思ったからです。私は幼い時から父の転勤で、数々の国々で生活してきました。そんため、今では4か国語をビジネス会話レベルで話せます。また、いくつもの土地を渡り歩いた経験があるので、新しい環境への順応能力は高く、語学の習得もスムーズにできます。このような私の経験と特性は、貴社で思う存分発揮できると考え、貴社を志望しました。」

志望動機では、自分自身の経験や能力を踏まえて、入社後にどのような貢献ができるかを具体的に説明できると効果的でしょう。


まとめ

食品業界は食料品だけでなく、飲料水やお酒、調味料などさまざまな製品を取り扱う業界です。そのため、大手になると学生の人気度も高いため、就活の競争も激しくなるでしょう。志望動機や企業研究は念入りに行いましょう。

また、さまざまな企業があるので、中小企業でも多くの優良企業が存在します。大手だけでなく、業界研究をしっかりすれば、自分に合った素晴らしい企業に出会えるかもしれません。