サマーインターンシップに行く必要があるかどうかを頻繁に耳にします。結論からいうと、何もしないよりはインターンに参加したほうが良いに決まっています。実際、毎年、大学三年生の多くのがサマーインターンに参加しています。ただ、サマーインターンは参加必須というわけでもありません。この記事では、就活前の夏をどう過ごせばよいかについて書いていきたいと思います。


インターン以外の夏の過ごし方!

学生のインターンシップ参加率は年々増加しており、現在7割を超えています。そして、参加時期は8月と2月が多くなっています。サマーインターンシップでは一週間以上の長期のインターンシップが多くなっています。

夏休みにインターンシップに参加する人は多いと思いますが、インターンシップは夏休みだけではありません。また、夏休みの段階で自己分析が出来あがっており、業界研究を十分していて志望業界を決定している人は少ないと思います。

では、インターンシップ以外にどんな選択肢があるでしょうか?

海外に行き、異文化体験プログラムに参加したり、短期の語学留学、介護ボランティアなどの長期のボランティア活動に参加をするのならそちらを優先しても良いです。特に、英語に関する経験(英語圏への滞在や留学)は就活でアピールポイントになるでしょう。しかし、アルバイトに勤しむことはあまりお勧めしません。就活で必要なのは他人との差別化です。アルバイトは皆やっています。アルバイトを自己PRにするのをおススメしません。また、英語をアピールポイントにするには夏休みの経験だけでなく、残りの学生生活も継続して勉強することに注意しましょう。最終的には夏休みの語学体験を通してTOEIC何点から何点になりました、なんて言えると良いです。



就活の面接官の立場になって考えてみましょう。面接は朝早い時間から始まるのが一般的です。人事の人は1日に何人もの学生に会い、30分~1時間おきに学生が入れ代わり立ち代わりで入ってきます。そこで周りの人と同じありふれた自己PRをしても、高評価を得られるはずがありません。このことを十分考慮したうえで、なお皆さんはアルバイトのことを中心に面接で話をしようと思いますか?
大学三年生の夏休みは、就活に向けた準備を始める必要があります。とはいえ、私の経験上、業界研究や職種研究に全力で取り組み始める必要もないです。夏休みが終わってからで業界研究などは十分です。夏休みは、「根拠のある」自己PRと大学時代頑張ったこと、この二つを見つけてください。逆に、この二つは一日や二日で出来上がるものではないです。面接では大学時代の経験を聞かれますが、自分のアピールポイントの根拠となる経験を積む必要があります。夏の長期インターンシップはそのための選択肢の一つではありますが、必須であるわけではありません。例えば、理系で研究室に所属している大学院生の場合、所属する研究室での研究活動が最も大事です。学会に参加する、あるいは論文を執筆するのであれば、そちらを優先しましょう。時間があればインターンに参加する、くらいで大丈夫です。

ちなみに、私は夏休みを利用して海外インターンシップに参加しました。アメリカのシリコンバレーに一か月滞在し、インターンを行いました。インターンシップを経験したい、よりもどちらかというと、シリコンバレーに滞在したい、という思いの方が強かったです。海外滞在経験は本当に良い経験になります。

夏休みにそれぞれの体験をすることが重要ですが、注意すべきことがあります。それは、夏休みが始まってから動き出すのでは手遅れである場合があるということです。どういうことかと言いますと、例えば私は夏休みにアメリカへインターンに行きましたが、当然、その選考は春から始まりました。すなわち、春の段階で夏にアメリカ行くぞ、と決めていなければ、アメリカへインターンには行けません。春の段階で夏休みに何をするかを決めること、これは非常に大切です。夏休みが始まってから動き出しては、選択肢が少なくなってしまします。どういう夏にするか漠然とで良いので、考えておきましょう。

大学三年生の夏休みは、就活前に残された最後の自由に使える長期期間です。焦る必要は全くありませんし、いわば贅沢な時間の使い方ができます。私は一か月間シリコンバレーで過ごしました。周りの人は体験していない、自分だけの経験をしましょう。それはそのまま就活で活かせます。アルバイトに全力投球で小遣い稼ぎをしただけの夏にはしないようにしましょう。アルバイトに全力投球すること自体は良いのですが、就活ではアルバイト経験に頼るのは良くありません。

エントリーシートでは学生時代に頑張ったことを記述する欄があるのが普通です。すなわち、就活では学生時代頑張ったことが言える必要があります。学生時代に頑張ったことをはっきりといえる人はそれほど多くないのではないでしょうか?むしろ、はっきりといえないと悩んでいる人が大勢います。サマーインターンシップに参加することは良い経験になると思いますが、就活前の自由に使える最後の長期期間を利用して、自分のアピールポイントを作るのも良い選択であると思います。


まとめ

就活では、業界・職種研究や、様々な企業セミナーに参加することになるでしょう。そこで情報を仕入れることは必須です。ただ、このことは忘れないでください、自分の人生は自分で決めるのです。就活前の貴重な長期期間、準備期間です。ただ単に、周りも参加しているし、サマーインターンに参加しないと不安だからという理由で参加するのでは長期期間を有意義なものにできないでしょう。就活ではよく言われることですが、視野を広げて少し背伸びをしてやってみたいことに挑戦しましょう。