■インターンでの履歴書の書き方
インターンに応募する時には、履歴書の提出を要求される場合があります。ここでは、インターンでの履歴書の書き方についてご紹介しましょう。インターンで履歴書を書く場合は、ぜひ参考にしましょう。
●履歴書の一般的な書き方
履歴書というのは、正しく自分自身に関して伝えるものであるため、基本的に、正しい情報を書く、改ざんなどを書かない必要があります。そのため、手書きであれば、黒の万年筆あるいはボールペンで丁寧に書きましょう。ここでは、履歴書の一般的な書き方についてご紹介しましょう。
①日付
日付は、インターン先の会社に出す日を書きます。履歴書をメールに添えて出す際は送信する日を、郵送する際は投函する日を、持って行く際は持って行く日をそれぞれ書きます。「年」の項目に書く年号は、指定が会社からない場合は「平成」などの和暦でも西暦でも問題ありません。しかし、全体の履歴書としてはいずれかに統一しましょう。
②生年月日
生年月日は、履歴書に書いた日付時点での満年齢を書きます。
➂現住所
現住所は、都道府県名からアパート・マンション名、部屋番号まで、省略しないで書きます。漢字部分だけはふりがなを付けます。「ふりがな」と書かれている場合はひらがなで、「フリガナ」と書かれている場合はカタカナでそれぞれ書きましょう。
④電話番号
電話番号は、電話で連絡される場合があるため、連絡が付くものにしましょう。また、留守番電話サービスを、電話にもし出られなかった場合のために利用しましょう。
⑤メールアドレス
メールアドレスを書く欄があれば、よく使うアドレスを書きましょう。メールで連絡が来ることがあります。メールアドレスとしては、連絡を会社と取るために新しくフリーメールを作ったものか、学校からもらったものがおすすめです。
メールアドレスを新しく作る場合は、会社の担当者が確認することを考えて、@より前のアカウント名をよく検討しましょう。なお、キャリアのスマホ・携帯電話のメールアドレスは、会社からのメールが迷惑メール対策の設定によって入らないことがあったり、添付されているファイルが開かないことがあったりするなどから止める方がいいでしょう。
⑥連絡先
連絡して欲しい場所や人が現住所の他になければ、書く必要はありません。メールアドレスを書く欄がなければ、メールアドレスをここに書くこともできます。
※捺印
捺印欄があれば、可能な限りまっすぐに、にじみ、かすれがないように赤の朱肉で捺印します。なお、インク浸透印という朱肉を使用しないものは、使わないようにしましょう。
⑦写真
写真は、履歴書で指定されている大きさのものを準備します。写真は、インターン先の会社が本人確認のために使うものであるため、無地の背景で胸から上の正面を向いたもの、だいたい3カ月以内に撮った鮮明なもの、服装は基本的にスーツのもの、モノクロ、カラーいずれでも可、スナップ写真は駄目、ということに注意しましょう。また、第一印象に影響を与えるものでもあるため、明るい表情であればいいイメージになります。
⑧学歴
「学歴」と1行目の真ん中に書いて、入学・卒業した経歴を2行目から古い順に書きます。
書くのはどの時点からか、はっきりしたルールはありませんが、新卒のインターンの際には一般的に「中学卒業」から始めます。高校、専門学校、高専、短大、大学まで書いて、学部・学科名まで大学の場合は書きます。高校の学科は、「商業科」「普通科」などを書きます。省略しないで、正しい名称を書きましょう。
例えば、高校の場合は、「県立 〇〇高等学校○○科」と書きます。一般的に、大学受験のための予備校などは書きません。中途退学があれば、「平成○○年〇月 ◯◯大学○○学部◯◯学科 中途退学」と書きます。書かないで中途退学が後から分かった場合は、何らかの処置が学歴詐称として行われることがあります。また、問題ない場合は、理由として「◯◯◯◯によって中途退学」と書いてもいいでしょう。
⑨職歴
「職歴」と学歴の最後の行から1行空いた行の真ん中に書いて、この次の行から具体的な職歴を書きます。仕事を正社員としてしたことがなければ、「なし」と書きます。職歴にはアルバイト歴は含まれません。職歴を書き終わると、職歴の終りの行の次の行に「以上」と右寄せで書きます。
⑩免許・資格
公的な資格や民間の資格まで、持っているものがあれば書きます。書く際に注意することについてご紹介しましょう。一般的に、取った時期を別に書く欄があれば「○○免許 取得」と書いて、書く欄がなければ「○○免許(○○年〇月取得)」と書きます。資格・免許名は、正しい名称で全て書きます。いくつかの資格・免許に関して書く場合は、一般的に、書く順番にはっきりしたルールはありませんが、取った時期が古い順番に書きます。
資格・免許を書く欄の行数よりも多く所持していれば、アピールをインターン先の会社に対してするために効果があると思われるもの(例えば、インターンやビジネスの内容に関係があるもの)を優先して書きましょう。民間の資格としては、TOEIC(R)やMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)などのビジネスシーンで活用できるものなど、いろいろなものがあります。インターンの先へアピールできるものかを、資格ごとに見極めて書きましょう。
また、現在学習している資格についても、意欲をアピールできる場合は学習中ということで書いても構いません。
⑪「志望動機」と「自己PR」
履歴書には、自分の考えなどをインターンの先の会社に伝えるために書く欄があります。「志望動機」と「自己PR」が、代表的なものとしてあります。
志望動機
志望動機としては、インターンを望む理由や、インターンによって学習したいことなどを書きます。
自己PR
自己PRは、インターンに参加する際に、または、大学を卒業して今後仕事をする際に、活用できそうな自分のスキルや特長、インターンに取り組む際の意欲などを書きます。今までの学生生活で養ったスキルや経験から学んだことから、活用できそうなものを書くといいでしょう。
⑫通勤時間
通勤にかかる時間は、ネットなどで調べて、最短の片道分の時間を書きます。書く際は5分刻みでも構いません。
●この他に注意すべきポイント
・会社から指定された履歴書を使う
履歴書としては、「エントリーシート」と言われることもある独自に会社が準備した履歴書、大学生協などで売られている独自の大学の履歴書、市販されている履歴書、があります。
履歴書の書式をインターン先の会社が指定している場合は、この指定に沿ったものにしましょう。
なお、市販されている履歴書としては、日本工業規格(JIS)に準拠したものと、準拠していないものがあります。JISに準拠した履歴書以外は、書く項目数や書く欄の大きさなど、独自のフォーマットになっています。また、独自の大学の履歴書は、より多方面から人となりがアピールできるように、志望動機や自己PR以外に「学業の他に注力していること」「大学で注力している勉強」などを書く欄が設定されていることがあります。
書式の指定がインターン先の会社からない場合は、独自の大学の履歴書やいくつかの市販されている履歴書を比較してみて、よりアピールができるようなものを選択するようにしましょう。
・履歴書を書き終えた場合は内容を再度チェックする
履歴書を書き終えた場合は、ミスがないかを十分にチェックしてから出しましょう。
丁寧な文字で読みやすく書かれているか、文字のバランスが全体を見て取れているかもチェックしましょう。漏れなく全ての項目が書かれているか、日付を書くのが漏れていないかや捺印が漏れていないか注意しましょう。脱字・誤字がないか、下書きの跡が手書きであれば残っていないかもチェックしましょう。
写真は最後に貼り付けましょう。脱字・誤字が写真を貼り付けた後から分かると大変であるため、修正する必要がなくなってから写真を貼り付けましょう。
・履歴書の写しを出す前に取っておく
出す前に、履歴書が手書きの場合は写しを取り、履歴書をパソコンなどで作った場合はデータを残しておき、どの会社に出したがすぐに分かるようにしておきましょう。
後日、質問が履歴書に書いたことについてされる場合があります。
●インターンの履歴書についてのQ&A
・履歴書はパソコン? 手書き?
インターン先の会社から指定されない場合は、パソコンで入力したものでも手書きのものでも構いません。インターン先の会社から、書き方や書式、提出の仕方について指定された場合は従いましょう。会社によっては、メールに履歴書を添付したり、必要事項を会社が指定したウェブサイトに入力して、写真をアップロードしたりするなどを指定することがあります。証明写真のデータを、このような場合のために事前に用意しておくといいでしょう。
・誤字が履歴書にあった場合は修正液を使用してもいいか?
先にご紹介したように、履歴書は正しく自分自身について伝えるものです。履歴書の内容にミスをしたり、改ざんしたりすることは止めましょう。そのため、脱字・誤字が分かった場合は、手書きであれば最初から書き直して、パソコンでの入力であれば該当するところを直してから出しましょう。修正テープ・修正液などを使ったということでも、必ずしも駄目ということではありませんが、履歴書を改ざんしたことを疑われる恐れがあります。
時間が提出期限までにないなど、仕方がなければ訂正印を使う方法もあります。履歴書が手書きの場合でも、パソコンでの入力の場合でも、二重線をミスした箇所に引いて捺印をこの上にして、正しい情報をそばに書きましょう。
しかし、訂正印もあまり多く使うと、正しく書類を作成できないというイメージを与えるようになります。また、ボールペンで消せるものは、熱にインクが弱く、直射日光などで消えることがあるため、公的な履歴書には適さないとされています。履歴書などで使うのは止めましょう。
■インターンの自己PRの方法
自己PRは、インターンの際に聞かれる場合もあります。ここでは、自己PRでどのような内容にすればいいか、書く際の大事なポイント、考え方、アピールの仕方についてご紹介しましょう。
●自己PRの内容を検討する際のポイント
インターン先の会社の担当者は、意欲や行動力、積極性をチェックしています。そのため、自己PRの内容を検討する場合は、今までに自分が積極的あるいは意欲的に行ったことを思い浮かべてみましょう。今までの大学生活において、どのようなことに意欲的に自分は取り組んだか考えてみましょう。
このようなことを考えてみれば、エピソードとして「行動力」や「意欲」が伝わるものが必然的に見つかるでしょう。例えば、サークル活動や部活、学園祭やゼミなどにおいて注力したことがあると、これがまさに自己PRになります。
アルバイトを一生懸命している場合は、アルバイトでも構いません。熱心に授業を受けている場合は、当然ですが、授業についてでもいいでしょう。
よく間違われるのは、自己PRでは「素晴らしいこと」をアピールするということです。インターン先の会社の担当者は、意欲的に自社のインターンに取り組んで、行動をいろいろ起こしてくれるかということを知りたく、「どのようなことを過去にしたか」というような実績を知りたいということではありません。素晴らしい経験や華々しい実績がない場合でも、「行動力」や「意欲」をアピールすることはできるでしょう。
意欲的に自分が取り組みしていたもの、時間を別の人よりかけていたものなどを考えて、書き出してみましょう。
さらに、「自社とどの程度マッチングするか」も大事にされていることを把握しておきましょう。そのため、インターン先の会社の仕事で要求される姿勢やスキル、インターンの内容を十分に把握することが大事です。例えば、調査を丁寧に行ったり、企画として創造的なものを出したり、いろいろな人と議論をしたりするなどが挙げられます。インターンで要求される行動を把握して、エピソードとしてより近いものを選択すると、要求されるスキルに対して自分自身のスキルをアピールすることができるでしょう。
●自己PRをアピールする方法
自己PRでは、インターン先の会社の担当者にきちんといかにアピールするかが大事になります。先にご紹介したように、インターン先の会社の担当者は、「積極性」と「自社とどの程度マッチングするか」にプラスして、「よく分かるようにアピールしているか」ということもチェックしています。ここでは、よく分かるようにアピールするには、どのようなことに注意するといいかについてご紹介しましょう。
・文章の構成の順番に気をつける
全体の文章の構成に注意しましょう。よく分かるようにアピールするには、結論を最初にアピールし、この結論になったエピソードや具体例をアピールし、結論を最後に再度アピールする、というような構成にするのが大切です。例えば、冒頭の文章として「〇〇に私は自信があります」「私は○○が強みです」などというようなものにして、エピソードとしてこのPRポイントが「大学の部活において~」というように発揮されているものを次にアピールします。「自分のPRポイントは、このようなことから〇〇です」と、最後に結ぶようなスタイルです。
・具体的なエピソードにする
全体の文章の構成でもう1つ大事なことは、可能な限り具体的なエピソードにすることです。抽象的に「一生懸命アルバイトやゼミに取り組みました」などというようにまとめないで、一生懸命にどのように具体的に取り組んだか、というように具体例を示してエピソードを示しましょう。具体的なエピソードを示すことによって、相手は「そこまでやったのか」とよくイメージできるようになります。できる限り具体的にまとめるように注意しましょう。