読売新聞社は、日本全国の新聞発行数第1位を誇る大手新聞社です。
新聞業界の実に20パーセント以上は、読売新聞社のシェアなのです。
発行部数は、1,007万5,479部で、実に多くの国民に読まれている新聞だということがわかります。
今回は、読売新聞社の企業研究を行います。
読売新聞社を志望する学生は、記者・校閲・営業など様々な希望職種に分かれます。
それぞれが新聞社にとって、なくてはならない職種です。
本記事内では、読売新聞社の事業内容はもちろん、他社比較や求める人材についてもお伝えします。
読売新聞社への入社、希望職種への配属が遂げられるよう、企業研究を密に行いましょう。
1.読売新聞社の事業内容
140年以上の歴史をもつ読売新聞社では、新聞販売以外でも多岐にわたる事業展開を行っています。
その証拠に、読売新聞社はテレビ局やマスコミだけでなく、野球チームや大型百貨店をも傘下に加えています。
1.1 新聞販売事業
読売新聞社は、記者・校閲・営業が力を合わせて刊行した自社新聞の配達を行っています。
街で見かけるバイクに乗った新聞屋さんこそが、その配達員です。
新聞を契約している地域住民との交流を深め、企業認知度を日々高めています。
読売新聞社は、新聞販売事業の中で地域トラブルの解決にも努めています。
2004年に組織された「全国読売防犯協力会」は、不審者発見時の通報を積極的に行い、全国の防犯対策を打ち立てているのです。
教会の従業員は、高齢者の見守りや防犯の呼びかけも行います。
1.2 土地開発(ディベロッパー)事業
読売新聞社は、東京・大阪・西部の3つの事業所を始め、出版社や野球チーム、大手百貨店をも傘下に含めています。
百貨店の有名どころで言えば、富裕層から根強く支持されているプランタン銀座があります。
同じく銀座で知名度のあるマロニエゲートも読売新聞社の傘下にあり、運営は三菱地所プロパティマネジメントに委託しています。
日本のオーケストラとして認知されている「読売日本交響楽団」もまた、読売新聞社が運営する楽団の1つです。
その他、読売新聞社は、激しい競争の中で国有地を安値で買収していることも知られていますね。
1.3 文化事業
読売新聞社は、文化事業にも力を入れて取り組んでいます。
横浜美術館・東京美術館を始めとして、東京ドームや東京国立博物館においても展覧会を定期的に開催しています。
2018年3月末には、英国テート・コレクションより「ヌード展」を開催する予定です。
冬季オリンピック・パラリンピックにちなんだ催し物も2017年に開催済みです。
また、傘下である読売交響楽団を利用し、有名な楽団員による生演奏(オーケストラ)も行っています。
読売新聞社は、読売交響楽団の演奏により、「最高の音楽で、至福の時を」を理念に掲げており、富裕層向けの文化事業が進んでいることが読み取れます。
2.競合と比較した読売新聞社の強み
日本の新聞社は、読売新聞社だけでなく朝日新聞や毎日新聞、日経新聞などがあります。
新聞社は、日本に70社以上ありますが、シェア率1パーセント以上を満たしているのは、6社程度です。
その中で、読売新聞社の位置づけや他社競合と比較した強みはどこにあるのでしょうか。
2.1 新聞発行部数世界最大
読売新聞社の新聞発行部数は、世界最大です。
日本国内では、2位の発行部数の朝日新聞とも4パーセントほどシェア率を離しています。
中立的な報道を心がけ、読者が知りたい情報をいち早く提供する読売新聞社だからこそ、現在もこうした高いシェア率を誇れるのではないでしょうか。
読売新聞社は、事件報道に特に力を入れており、万人の興味関心を引けるレイアウト作成も行っています。
2.2 多角化する事業
読売新聞社は、新聞販売事業のみならず、傘下にある企業からの収益も得ています。
傘下にある企業に業務委託をし、ディベロッパーとして土地を貸すことで利益を生んでいるのです。
文化事業では、交響団による利益回収も行っていますし、各種展覧会の利益も読売新聞社に還元されています。
新聞の購読率が下がっている今、こうした多方面での事業展開をすることで、赤字経営を防ぐとともに、新たな需要が開拓出来るのではないでしょうか。
2.3 大きな販売網
読売新聞社の企業名は、世界でも通用します。
日本全国では、5人に1人が読売新聞を購読している計算になります。
新聞の需要が減少傾向にあるとはいえ、この数字はかなりの実績ですよね。
また、読売新聞は、購読可能な新聞の種類も豊富です。
読売新聞を始め、読売中高生新聞や読売KODOMO新聞、The Japan Newsなど4種類を販売しています。
大人だけが新聞を読むという固定概念を覆し、子供や在日外国人に向けられた新聞販売網も確保しているのが、読売新聞社の強みです。
3.どのような学生を求めているのか
再編や事業変化が起こり続ける新聞業界において、読売新聞社は多くの学生が憧れる就職先です。
多くの事業展開を行いつつ、新聞の質にも目を向ける読売新聞社では、どのような人材が求められているのでしょうか。
3.1 社会に対する問題意識を持てる人
読売新聞社では、事件報道に力を入れています。
そこで必要なのは、社会で起こり続ける様々な問題に目を向ける力です。
では、問題意識を持つとは、どのようなことを指すのでしょうか?
それは、どんなに小さな変化でも目に留まるよう、アンテナを張り巡らすことです。
日々、私たちの生活では大なり小なり「変化」が起こっています。
その変化は、良い出来事にも悪い出来事にも発展する可能性を秘めているのです。
そうした可能性を逃さないことが、読売新聞のコンテンツを盛り上げる功績となるでしょう。
読売新聞社で記者を目指す学生は、特にこの問題意識を日頃から鍛えておく必要があります。
3.2 自分の発言に責任が持てる人
読売新聞社が新聞を販売する上で重要視しているのは、「勇気と責任ある言論」です。
つまり、多くの購読者に向けて正しい情報を興味深く記事にしなければなりません。
記者や校閲職種に興味のある学生は、自分の発言に責任を持ちましょう。
日頃から嘘をついたり、情報をあいまいなまま人に伝えていては、勇気と責任ある言論は出来ません。
また、読売新聞社では、読者目線を考えたコンテンツを提供しています。
人と話す時、学生時代のうちに「わかりやすく伝える」力を身につけましょう。
伝える情報量は簡潔でまとまっているが、内容の濃いものならばベストではないでしょうか。
3.3 チャレンジ精神が旺盛な人
読売新聞社に入社して何をしたいのかを考えることは、必須です。
それだけでなく、挑戦したい分野があるならば、積極的に行動する必要もあります。
読売新聞社では、記者だけで2000人以上の人材がいます。
その中で、役割や配属部署は限定されていますよね。
となると、志願した者の方が、志願しなかった者よりも希望の職種に就ける可能性が高いわけです。
読売新聞社で希望職種に就きたい場合、必ず「なぜその職種でないとダメなのか」を簡潔かつスピード感をもって伝えましょう。
なぜなら、それが出来なければ記者にはなれないからです。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、読売新聞社の企業研究を行いました。
新聞発行数だけでなく、事業の多角化という強みをも併せ持つ読売新聞社では、求める人材の質も高いです。
就職経験者によると、わりと体育会系で未経験の職種でもチャレンジさせてもらえるそうです。
読売新聞社に就職希望を出すなら、チャレンジしたい分野はもちろん、読売新聞社でなければ遂げられないことをアピール出来るようにしましょう。
そして、アピールだけで終わるのではなく、自分の発言に責任を持ち、1度発言した目標は必ず実現出来るように頑張りましょう。